昨今、都市再開発が進められている台湾ですが、先日、台北市内のある建設工事現場のそばを通ったとき、ふと気になる垂れ幕を目にしました。「台北市建設工事現場5Sクリーン運動、参加マーク」と銘打たれ、手のひらに「S」、5本の指には「整理(Seiri)」「整頓(Seiton)」「清掃(Seiso)」「清潔(Seiketsu)」「紀律(Shitsuke)」の文字が書かれていました。日本では言わずと知れた職場環境の改善運動スローガン「5S(ゴエス)」ですが、台北の街角で目にしたことが新鮮で思わず写真に収めました。

調べてみると、これは2007年より台北市政府環境保護局の指導の下、建設会社が工事中の環境汚染防止と公共安全に自発的に努めることを目的に推進されている運動でした。
この運動に参加して規定の基準を満たす優良上位の建設会社は毎年表彰され、3万〜10万台湾元の賞金が授与されます。
ちなみに昨年の優良1位は、わたしが目にした工事を担当する大手の互助営造、3位には日系建設会社の名前がありました。
●アジアに広がる5S運動
職場での5S運動は、作業員一人一人が整理・整頓・清掃・清潔を心掛けることはもちろんですが、紀律(しつけ)のための優秀な「監督者」の存在も欠かせません。
5S運動の要の手順とされるPDCA(Plan計画・Do実行・Check検証・Action改善)の遂行において、作業員を統率する監督者の能力・スキルの程度が、職場環境の良し悪しや作業進捗(しんちょく)に影響を及ぼします。台湾の建設現場監督者である「工地主任」の資格訓練課程には、PDCAの要素も含まれているそうです。
品質と生産性を向上させる5S運動は、日本企業によって台湾のみならず中国にももたらされ広がり始めていると聞きます。なお浸透させるには、日本人が指導するよりも、現地監督者に学ばせ、実地遂行させるのが早道であるとも言われています。
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