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改正個人情報保護法、サービス業に影響

記事番号:T00039673
2012/10/01 15:53

 企業が個人情報を収集、処理、利用する際の本人通知、同意取得の義務化を柱とした改正個人資料保護法(個人情報保護法)が1日、施行された。違反した場合、民事で集団訴訟も可能になり損賠賠償が1件につき最高2億台湾元(約5億3,000万円)、営利目的の違反なら刑事で5年以下の懲役、100万元以下の罰金が科される。特にホテル、百貨店、飲食店、不動産仲介、金融機関などが対策に追われている。1日付工商時報などが報じた。

 改正個人資料保護法は2010年4月に立法院で可決され、今年8月末に施行細則がやっと決まり、議論が残る一部条文以外が先行施行された。

 今回の改正により、対象となる個人情報がコンピューター内だけでなく、書面にまで拡大した。個人情報とは、▽氏名▽生年月日▽身分証番号▽パスポート番号▽婚姻の有無▽家族構成▽学歴▽職業▽病歴▽特定情報(医療記録、遺伝子、性生活、健康診断記録、犯罪前科)▽連絡先▽財務状況──を指す。企業は個人情報収集に際し、書面または電子サインで同意を取り付けなければならない。個人は企業に対し、収集した自分の個人情報を確認したり、収集や処理、利用の停止や削除を求めることができる。

広告メール、対応急ぐ

 大規模な顧客データベースを擁し、これまで携帯電話のショートメッセージや電子メールでキャンペーン情報や優待情報を案内していた観光ホテルや外食業界は、対応に頭を悩ませている。台北晶華酒店(ザ・リージェント・タイペイ)は顧客の個人情報を収集する際に今後の利用方法を詳しく説明し、サインを求めることを決めた。遠東百貨(ファーイースタン・デパートメントストアズ)、太平洋崇光百貨(太平洋そごう)、愛買(aマート)などでの買い物でポイントが貯まる「ハッピーゴーカード」を1,000万枚以上発行する鼎鼎聯合行銷は会員の同意書を全面改定したほか、従業員教育を施しており、10月末にも情報セキュリティ管理の国際規格「ISO27001」が取得できる見通しだと説明した。不動産仲介大手の信義房屋、永慶房屋は顧客に対し、通話料無料の電話で不要な広告メールの受信を停止できるなど説明を行う方針だ。ある業者はコスト増を承知で顧客から同意書を取り付け始めたが、回答率は約3割と嘆く。

 ある民間の金融持ち株会社は、今回の法改正で何が違反になるかが明確でないうちは、傘下の資産管理、クレジットカード、ローン部門で行ってきた電話やショートメッセージでの販売促進を控える考えだ。法改正に抵触する可能性の低い、請求書を郵送する際にDMを同封する手法が増えそうだ。金融業は販促のほか、信用調査、債権回収など個人情報を扱うことが多く、影響が最も大きいとの声がある。

一部は立法院の審議待ち

 間接的に収集した個人情報も当事者に通知するという第54条は、緊急時の連絡先として第三者の個人情報を数百万件取得している銀行、保険などの金融業界が反対し、1年の期限を撤廃し、営利目的以外の個人情報保護法違反の処罰が重すぎると指摘された第41条も見直した改正草案は、8月に行政院会を通過し、立法院の審議待ちとなっている。

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