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日本旅行人気継続、今年もバス不足


ニュース 商業・サービス 作成日:2014年4月14日_記事番号:T00049739

日本旅行人気継続、今年もバス不足

 交通部観光局は13日、5月末までの訪日ツアー団体500組、1万5,000人の観光バス手配ができない恐れがあると指摘した。昨年は円安効果で訪日旅行者が前年比5割増え、7月に北海道でバス不足問題が発生した。今年は4月の消費増税にもかかわらず旅行者は増え続け、花見シーズンの関東・関西でバス不足が深刻化している。日本旅行人気が続く中、コストは増える一方で、早ければ4月下旬にツアー料金が値上がりする可能性がある。14日付経済日報などが報じた。

 観光局は旅行会社に対し、バスや宿泊施設などを事前に手配し、ツアー参加者の権益を守るよう呼び掛けた。

 また観光局は、観光バス不足問題解決のため、日本の対台湾窓口機関、交流協会に協力を要請し、国土交通省に観光バスなどの貸し切りバス配車における臨時的な規制緩和を要請した。

 日本では道路運送法第20条で貸し切りバスを配車できるのは、出発地・到着地いずれかに都道府県単位の営業区域を有する事業者と定められている。昨年北海道で観光バス不足が発生した際には、国土交通省が呼び掛けに応じ、他県からの配車を臨時で認めた。

海外旅行先、日本に集中

 訪日旅行者増加の最大の理由は、日台間の航空自由化(オープンスカイ)を受け、就航都市や発着便数が大幅に増加し、日本旅行がしやすくなったことだ。中国でのH7N9型鳥インフルエンザ感染拡大、タイの政治的混乱なども、海外旅行先が日本に集中する要因だ。

 中華民国旅行商業同業公会全国聯合会の許高慶秘書長は、4月は桜の開花シーズンで、関東、関西で観光バス不足が深刻となり、貸し切りバス料金が1日5万円から倍増したと指摘。観光バスだけでなく、宿泊施設、観光ガイドも不足し、本州ではかつてない状況だと語った。

 ある旅行業者によると、観光バスの手配が追い付かず、移動にタクシーや地下鉄を使い、荷物はトラックで運ぶという手段でツアーを催行したケースもある。同様の事態が5月末まで起こり得るとの予測だ。

航空券価格下がらず

 観光局の統計によると、昨年の訪日旅行者は前年比5割増の延べ234万6,000人。今年1~2月は前年比4割増で、3~5月も同3割以上の伸びが見込まれ、年間300万人突破が予測されている。業界関係者は、日本の消費増税で伸びが鈍化すると見ていたが、予想ほど影響がないと指摘。日本行き航空券も相次ぐ増便で値上げが抑制されるとみていたが、日本旅行ブームが続き、価格は上昇傾向にあるという。 

【図】