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4Kパネルの出荷目標、イノラックスが3割下方修正


ニュース 電子 作成日:2014年4月21日_記事番号:T00049874

4Kパネルの出荷目標、イノラックスが3割下方修正

 液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)と友達光電(AUO)が今年の高解像度4K2Kテレビ向け出荷目標で最大3割の下方修正を迫られている。韓国のサムスン電子とLGディスプレイ(LGD)がフルハイビジョン(FHD)パネルとの価格差を1.1倍に抑えた、RGBW方式の4Kパネル(グリーンUHD)を中国テレビ大手5社に第2四半期から出荷するためだ。昨年は台湾パネル大手2社が4Kテレビ市場でシェア7割以上とほぼ独占したが、今年はシェア流出が免れられない。21日付工商時報などが報じた。

 イノラックスは今年の4Kパネル出荷目標を800万枚に、AUOは450万枚に下方修正した。当初は4Kテレビ市場の成長を見込み、それぞれ1,200万枚、500万枚に設定していたため、イノラックスの引き下げ幅は3割を超えた。

 一方、サムスンは48、55インチのグリーンUHDが海爾集団(ハイアール)、海信集団(ハイセンスグループ)に、LGDは49、55インチが創維集団(スカイワース)、四川長虹集団、康佳集団(コンカ)に採用され、今年の4Kパネル出荷目標をそれぞれ460万枚、340万枚に上方修正した。

 市場調査会社、ディスプレイサーチの謝勤益・大中華区副総裁は、韓国メーカーが今回投入したグリーンUHDパネルはシンプルな作りで低消費電力を実現し、FHDパネルとの価格差は1.1倍と、中国パネルメーカーの1.2倍、台湾メーカーの1.3倍より価格競争力があると指摘した。

市場規模8倍へ

 謝副総裁は、今年の4Kテレビの世界出荷は1,300万台以上、4Kテレビパネル出荷は2,470万枚で、昨年の160万台、310万枚から大きく成長すると予想。特に中国は液晶テレビ出荷5,000万台のうち4Kテレビが1,000万台で2割を占めると予測、最大の4Kテレビ市場だと指摘した。普及は価格も要因で、欧米の4Kテレビ価格はFHDテレビの1.8~2倍だが、中国ではナショナルブランドの4Kテレビ価格は海外ブランドの製品より3~4割安いと説明した。