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高級輸入車、ユーロ安が販売押し上げ


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2015年1月27日_記事番号:T00055144

高級輸入車、ユーロ安が販売押し上げ

 ギリシャ総選挙の結果を受け12年ぶりのユーロ安となる中、欧州から輸入する高級車への販売押し上げ効果が期待されている。メルセデス・ベンツ台湾総代理店、台湾賓士は、為替レートだけが価格決定要素でないと強調したが、業界では同社は今年の販売台数3割増も可能との見方が出ている。一方、今年から完全子会社が販売を担うフォルクスワーゲン(VW)は、ユーロ安を利用して大規模な販促キャンペーンを打ち出す計画だ。27日付中国時報などが報じた。


新型Cクラスエステート。ガソリン車とディーゼル車がある(26日=中央社)

 先週の欧州中央銀行(ECB)の量的緩和策発表に続き、25日のギリシャ総選挙での反財政緊縮派、最大野党の急進左派連合の勝利を受けてユーロが売られ、26日は1ユーロ=1.1098米ドルの11年ぶりドル高ユーロ安となり、台湾元のクロスレートでは1ユーロ=35.18元と過去12年余りの最安値となった。

 ある自動車メーカーの主管は、高級車は欧州ブランドが多く、ユーロ安の恩恵が最も大きいと指摘した。 フォルクスワーゲンは今年から傘下ブランドの▽フォルクスワーゲン▽フォルクスワーゲンコマーシャルビークル(VWCV)▽シュコダ▽アウディ──を直接販売する上、昨年末まで販売代理店だった太古汽車集団の在庫は既に消化できているため、早期にユーロ安を反映したキャンペーンを導入できる。人気車種に頭金や月々の返済額を低く抑えたローンを適用したり、初年度の自動車税や保険料を負担するプランを計画している。

ベンツ、今年13モデル発表へ

 一方、台湾ベンツの主管は、価格決定は発売の半年~1年前のため、ユーロ安が価格に反映されるのは半年後以降と説明。市場動向や特種貨物労務税(ぜいたく税)など、価格を決定する要素は他にもあると指摘した。

 同社は26日、新型Cクラスエステート(日本名:ステーションワゴン)を発表した。価格は219万台湾元(約830万円)から。

 同社は今年Vクラス、サブブランドのAMG、マイバッハなど例年を上回る6車種13モデル導入を計画している。10車種近いマイナーチェンジも予定しており、毎月のように新車発表会を開くことになりそうだ。


 エカルト・マイヤー総裁は、今年の販売台数は昨年に続き過去最高、2万台以上を望むと語った。業界では過去2年の急成長を見る限り、2万5,000台も可能とみられている。同社の昨年の販売台数は1万9,309台で前年比15.4%増と、2008年の4,809台から4倍に成長した。 

【表】