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春節もフル稼働、半導体・機械・石化業界


ニュース その他分野 作成日:2015年2月10日_記事番号:T00055419

春節もフル稼働、半導体・機械・石化業界

  ファウンドリー、工作機械、石油化学業界は、今年は春節(旧正月、2015年は2月19日)連休期間も休まず生産を急ぐ。ファウンドリーはアップル以外の需要も強く、第1四半期の非需要期らしさは感じられない。工作機械メーカーは軒並み受注が満杯で、部品大手の上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)は春節中も生産ラインを24時間稼働させる。石化業界は、原油価格の持ち直しを受けて在庫補充が進むとみており、春節明けの需要に備える。10日付経済日報が報じた。

半導体、価格3%上昇も

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、主要顧客のアップル向けの出荷はピークが過ぎたものの、アップル、アップル以外を問わず幅広く受注しており、8インチ、12インチウエハー工場に対する需要は強いままだ。同社は、受注は依然力強く、第1四半期は前期と同水準の利益を維持できると予測した。なお、同社の2014年連結売上高は前年比27.8%増の7,628億600万台湾元、純利益は40.3%増の2,638億9,900万元(約9,900億円)で過去最高を更新し、通年の1株当たり純利益(EPS)は10.18元と台湾企業で過去最高だった。

 一方、聯華電子(UMC)も8インチ工場、40ナノメートル製造プロセスの需要が強く、第1四半期はウエハー出荷枚数が前期比2~3%増え、平均単価も3%上昇する見通しだ。設備稼働率は90%と前期の93%より低下するが、これは新しく生産能力が増えたことが理由だ。証券会社は、同社の第1四半期連結売上高は6~9%増えると予測した。

ハイウィン、24時間稼働

 工作機械業界は、▽ハイウィン▽程泰機械(グッドウェイ)▽亜イ機電(イは山の下に威、AWEA)▽高鋒工業(kafo)──などいずれも受注が旺盛だ。

 ハイウィンは、1月から3C(コンピュータ、通信、家電)、自動車の金型加工設備メーカーからの受注が大幅に増え、春節連休6日間も生産するしかないと、うれしい悲鳴を上げている。同社は、従業員は交代で1~2日しか休めないが、休日出勤手当を上乗せして支給すると説明した。

台化、市況回復を実感

 石化業界では、大手2社の台塑集団(台湾プラスチックグループ)と台湾中油(CPC)および各社の川下メーカーで、ナフサ分解プラントから石化製品に至るまで、春節期間もフル稼働だ。

 台プラグループの台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー)の洪福源総経理は、最近、原油価格が上昇したことで、川下メーカーが在庫を補充し始め、市況の回復が明らかに感じられると語った。高純度テレフタル酸(PTA)は減産を続けるが、主力製品のスチレンモノマー(SM)、ポリスチレン(PS)、ABSなどの生産ラインは満杯で、春節期間は全面稼働で挑むと話した。

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