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USB Type-C全面採用へ、インテルが支援決定


ニュース 電子 作成日:2015年5月20日_記事番号:T00057079

USB Type-C全面採用へ、インテルが支援決定

 USB Type-C対応のノートパソコンやタブレット端末が、6月に開催される台北国際電脳展(コンピューテックス台北)で注目製品となる見通しだ。USB Type-Cはアップルの新マックブックへの搭載で注目され、インテルが次世代プロセッサー「スカイレイク」での支援を決めた。Type-Cの採用拡大は、鈺創科技(イートロン・テクノロジー)などUSBコントローラIC設計会社に恩恵をもたらしそうだ。20日付工商時報などが報じた。

 アップルが3月に発表した新マックブックは、世界で初めてUSB3.1Gen1規格のType-Cポート(コネクター)を搭載した。データ転送速度は5Gbps(ギガビット毎秒)、USBで給電できる「USB PD」対応だ。Type-Cは上下どちらの向きでも挿入可能なリバーシブル仕様で、ノートPCのさらなる薄型軽量化を実現できる。世界のノートPCメーカーが追随に乗り出す中、インテルは最近、 USB3.1規格のType-Cポート が搭載されたノートPCのプロトタイプ「Star Brook」の参考設計をODM(相手先ブランドによる設計・製造)やOEM(相手先ブランドによる生産)メーカーに提供した。

 こうしたことから、6月2〜6日開催のコンピューテックス台北では、スカイレイクとマイクロソフト(MS)のウィンドウズ10を搭載したType-C対応ノートPC、およびノートPCと1台2役のコンバーチブル型タブレットに注目が集まる見通しだ。

転送速度10Gbpsへ

 イートロンはUSB3.1とType-Cの信号変換コントローラICや、USB PD2.0コントローラICをノートPCのOEMメーカーに既に出荷した。創惟科技(ジェネシス・ロジック)は世界に先駆けUSB3.1ハブコントローラICを、祥碩科技(ASメディア・テクノロジー)はホストコントローラICを出荷した。

 ASメディアの林哲偉総経理は、インテルの参入によって、ノートPC、2in1タブレット、マザーボードなどにType-Cが全面採用されると予想した。当面はUSB3.0、USB3.1Gen1規格のType-Cが中心だが、年末にはデータ転送速度10GbpsのUSB3.1Gen2規格のType-Cに移行すると予測。同社はいずれのソリューションも準備できており、いつでもODM、OEMメーカーに出荷できると話した。

ESDメーカー、年内受注見通し

 USB3.1・Type-C規格に移行すると、ノートPCの充電に30〜60W(ワット)かかる上、Type-Cポートはホットスワップ(活線挿抜)対応が必要なため、静電気放電(ESD)の保護デバイス需要が増える。ESD保護デバイス大手の晶炎科技(アメージング・マイクロエレクトロニック)や敦南科技(ライトン・セミコンダクター)は台湾、海外のOEMメーカーから既に受注を得ており、下半期まで見通しが立っている。

【表】