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《新型肺炎》ピンク色マスクは女児専用?感染対策本部の対応が話題


ニュース 社会 作成日:2020年4月15日_記事番号:T00089432

《新型肺炎》ピンク色マスクは女児専用?感染対策本部の対応が話題

 台湾では現在、一時に比べマスク不足が緩和されたとはいえ、実名制(本人確認)による販売制限は続いており、マスクの色やサイズを自由に選べる状況にはなっていない。そんな中、男児の保護者から「子供がピンク色のマスクを着けたがらない」との声が上がったことを受け、新型コロナウイルス感染症対策本部、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)が取った対応が話題を呼んでいる。

/date/2020/04/15/19kakomi_2.jpg陳部長(中)は、子供の頃に一番好きだったアニメはピンクパンサーで、ピンクは人気の色だったと語った(13日=中央社)

 感染予防のため、児童が学校に登校する際にはマスクの着用が欠かせない。しかし台湾でも「ピンクは女の子の色」という意識は強いようで、男児の保護者から「ピンク色のマスクでは、子供が学校に行きたがらない」との声が上がった。

 13日に開かれた中央流行疫情指揮センターの記者会見では、指揮官の陳時中衛生福利部(衛福部)長をはじめ出席した政府関係者や専門家が全員、ピンク色のマスクを着用して登場。陳部長は、「ピンクも悪くない」と語り、マスクは色よりもウイルスから身を守る機能が大切だと呼び掛けた。

 その後、蔡英文総統がインスタグラム(IG)に「ピンクは女性だけの色ではない」として、ステレオタイプで自分の選択肢を狭めないでほしいと投稿した。蘇貞昌行政院長、林佳龍交通部長、潘文忠教育部長など閣僚も相次いで公式の場でピンク色のマスクを着用し、指揮センターの対応に賛同の意を示した。

 教育部、文化部、行政院環境保護署(環保署)など政府機関が次々とフェイスブック(FB)ページのアイコンをピンク色に変更。野党の国民党もがこれに追随した。

 台湾ではきょう15日から子供(4〜8歳)用マスクの実名制(本人確認)によるインターネット予約が試験導入された。このシステムでもマスクの色は指定できないが、「ピンクは女性の色」という既成概念を考え直す、良いきっかけとなりそうだ。