Keyword.10 采配ミス vs 将の過ち


コラム 人事労務 作成日:2007年8月22日

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Keyword.10 采配ミス vs 将の過ち

記事番号:T00002227

 
 日本では今日まで甲子園で夏の高校野球選手権大会が開かれ、佐賀北高校が見事初優勝に輝きました。昨年人気を博した「ハンカチ王子」のような、その年のヒーローに注目しつつも、にわか郷土愛が芽生え、自分の出身地代表校の戦況が気になる私です。
 
 各地の予選を勝ち抜いてきた精鋭チームの特性は、守りのチーム、攻めのチーム、機動力のチームなどさまざまですが、上位に入ってくるチームはやはりそれなりの強みを持っていることが分かります。

●監督の采配ミス
 試合後ベンチ裏のインタビューは、勝者・敗者の明暗がくっきりです。殊に、優勝候補のチームが「まさかの敗北」を喫した時、直前の試合結果をまだ現実として受入れられないままインタビューに臨む選手の表情は痛々しいものがあります。

 うなだれる選手の傍らで、記者の質問に「選手はよくやりました、監督の『采配ミス』です」と応える敗戦監督の言葉からも、やるせない思いが伝わってきます。

 勝負は非情であり、時として勝利の女神がほほ笑まないこともあります(天災)。しかし、指揮官たるもの、己の統率力や判断力の欠如によって率いる組織の統制がとれず、勝算のあった戦いで敗北する(人災)事態は、避けなければなりません。

●「天の災にあらず、将の過ち」
 おなじみ「孫氏の兵法」には、敗北を招く指揮官の『采配ミス(将の過ち)』6要因が挙げられています。今回も指揮官を経営者に見立て、ご紹介してみたいと思います。

1. 敵味方の力が拮抗しているにもかかわらず、少数で多数の敵に無謀に立ち向かい、敗走
(同様の製品・戦略で競合大企業が占有する市場に無謀に参入、撤退を余儀なくされる)

2. 兵士の力が勝り、役人の統制不足から軍律が緩む状況をつくり、野放しにする
(部下の能力が高く、幹部の管理不足から組織の規律が乱れる状況を生成、放置)

3. 役人の統制がきつすぎて、兵士の士気が下がる状況をつくり、野放しにする
(幹部の管理が厳し過ぎて、部下の士気が低下する状況を生成、放置)

4. 指揮官への不満により役人が命令に従わず、自分勝手に振る舞う状況をつくり、野放しにする
(経営者の方針に不満な幹部が命令に従わず、暴走する状況を生成、放置)

5. 指揮官に威厳がなく命令も不明確なため、足並みがそろわない軍編成
(経営者に威厳がなく経営方針も不明確なため、統率がとれていない組織編成)

6. 敵情把握せず、場当たり的に攻撃を仕掛ける指揮官、士気を高める勇士がいない軍隊
(状況把握せず、場当たり的な経営戦略を実行する経営者、カリスマ幹部不在の組織編成)

 どんなに秀でたヒーローがそろう精鋭チーム(組織)であっても、統率する指揮官(経営者)の有効な意思決定と冷静かつ素早い対応能力なくして、必勝チーム(組織)とはなり得ません。甲子園同様「敗者復活戦のない戦い」は、ビジネスにもつきものです。

ワイズコンサルティング 宮本美子

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