第15回 大人気ドラマ「犀利人妻」


コラム 台湾事情 作成日:2011年4月25日

陳小姐的台湾トレンド情報2

第15回 大人気ドラマ「犀利人妻」

記事番号:T00029553

 最近、台湾のテレビや新聞で見ない日はないくらいの流行語、「小三」をご存じですか?「小学三年生」ではありませんよ。これは今月15日に終わったばかりの、夫の不倫を描いた人気ドラマ「犀利人妻(The Fierce Wife)」で、不倫相手の女性を指して使われた言葉です。「小三」は、夫婦にとっての「第三者」という意味です。


「犀利人妻」はスーパーモデル出身の隋棠(右)ら、人気俳優で主演陣を固めた(ウィキペディアより)

 「犀利人妻」の最終回は、瞬間最高視聴率が台湾では破格の12.83%にも上り、人口の4分の1が見たとも言われています。一体、なぜそこまで人気を呼んだのでしょうか。以下、ストーリーをご紹介します。

いとこに夫を奪われる

 主人公の謝安真(隋棠)は、夫の温瑞凡(温昇豪)と結婚10年、娘1人をもうけて温かい家庭を築いていました。そこにある日、いとこの黎薇恩(朱芯儀)が就職のために米国から台湾に戻り、住む場所がなかったため、安真夫妻の家に間借りして住むことになりました。

 さらに、瑞凡の勤務先の会社に入社した薇恩は、瑞凡との接触が密になり、優秀なビジネスマンであり、夫、父親としても申し分のない瑞凡にだんだん心がひかれていきます。瑞凡もまた、まじめでかれんな薇恩に魅力を感じ、ひかれ合った2人はさまざまな出来事がきっかけとなり付き合い始めました。そして瑞凡は離婚を決意し、安真に離婚届けを渡しました。

 安真は衝撃を受けつつも、瑞凡との関係を修復しようと努力します。瑞凡もそんな安真を見て以前の幸せな家庭生活を思い出し、再び安真にひかれていきます。一方、薇恩は不安に駆られ、本来のわがままな性格を表に出してしまいます。実は薇恩は小さいころに両親が離婚し、それぞれ再婚したため、自分は家庭を無くし居場所はどこにもないと思い込んでいたのです。

 絶対に他の女には渡さないと独占欲を発揮する薇恩。一緒に生活を送ってる瑞凡は安真の優しさが恋しくなり、自分の過ちに気付きましたが、それでも薇恩を捨てるつもりはありませんでした。一方、薇恩は心理カウンセリングを受けて、自分が本当に求めているものを知り、瑞凡と別れる決意をしました。

 薇恩と別れた瑞凡は安真とよりを戻そうと考えました。しかし安真は昔のような幸せはもう取り戻せないと思い、迷いに迷った末、瑞凡とはやり直さず、新しい幸せをつかもうと決意したのです。

 こう見てみると、特に目新しいストーリーというわけではないですね。にもかかわらず、なぜ視聴者を夢中にしたのでしょうか。

女性視聴者が共感

 不倫相手役の朱芯儀が悪役を見事に演じ、これがヒット要因の一つだったことは疑いありません。

 でも、より大きな理由は、夫の不倫に向き合う安真の心の動きや振る舞いが、人々の、特に女性たちの共感を得たことにあると思います。婚姻届けが何の保証にもならない今の時代、多くの妻たちが夫の不倫に疑心暗鬼になったり、失望したりしています。そんな女性たちが、安真の悩みをわが事のように感じたり、また、いつか安真のように夫と別れても素敵な人生を送れる、夫よりもさらに素敵な人生を送れると想像して、自分を励ましたりしたのです。

 ドラマが終った今でも、相変わらず話題がやまない「犀利人妻」。ブームはまだしばらく続きそうです。

ワイズコンサルティング

東呉大学日本語学科卒業 2010年よりワイズコンサルティングに入社、管理部に所属し会計を担当しています。努力は誰にも負けません。

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