2013年11月7日15:37
皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所の顧問の佐田友です。
先ごろ、週末を利用して、台北市内を散策することにしました。台北市内でもまだ行ったことがないところがたくさんあるので、どこに行こうかと迷った揚げ句、同僚に勧められていた台湾大学に行ってきました。
台湾大学は入るとすぐ、ダイオウヤシを両脇に配した広い道があり、圧倒されます。ダイオウヤシの数も多く、ダイオウヤシの並木道と言われて有名です。また、敷地がとっても広いんです。自転車で移動している人も多いですね。大学内には池などもあり、家族連れが憩いの場として使っていたり、スポーツを楽しんでいる人々、オリエンテーションか何かで集団行動している高校生など、たくさんの人を見掛けました。
その中でも異質な感じで、目立っていたのが、アニメのコスプレを楽しんでいる人々でした。最初は、「へぇ、台湾にもこういう人たちがいるんだぁ」という程度でしたが、大学内のいろんなところにコスプレイヤーさん(コスプレしてる人のことです)が、コスプレ姿を写真撮影しているのを目撃して、びっくりしてしまいました。これが、台湾大学の毎週末の光景だとしたら「すごいなぁ!!」と思って、1人のコスプレイヤーさんに聞いてみると、さすがにそうではなく、何か関係のイベントがあったからだということでしたが。
中国語として浸透する「コスプレ」
このコスプレ「cosplay」という言葉は、元々は「コスチューム・プレイ」の略語として使われていた日本語の「コスプレ」なんでしょうが、既に台湾や中国の若者の間では新語として受け入れられています。中国語では「角色扮演」と言いますが、「cosplay」や、そこから派生した「cosplayer」という言葉がそのまま日常用語として会話の中で当たり前に、「今天,cosplayer特別多!!」とか使われています。つまりは「cosplay」「cosplayer」という言葉が新しい中国語になっているわけです。同僚の台湾人に聞いても、「cospaly」「cosplayer」については、漢字(「角色扮演」など)で表現するよりは、そのまま新しい中国語として使用しているとの見解でした。
日本のアニメ文化とともに、コスプレ文化もアジアで広まってるのは間違いないですね。私が以前にいた広州市内でも観光で訪れたシンガポールでもコスプレイヤーさんを見かけましたから。
今どんなアニメが、流行しているか私には正直分からないのですが、中国の若い大卒くらいの人に聞くと、『ONE PIECE』(ワンピース)や『NARUTO−ナルト−』(中国語のタイトルは「航海王」、「火影忍者」です)を見たことがあるようですし、他のアニメやライトノベルに興味を持つようになった人も一定数いるのでしょう。
ちなみに、台湾では外来語に関し、どのような漢字を充てるかは、例えばオバマ米大統領の「obama」をどのように漢字で表記するかについて、何かの法律に基づき、どこぞの機関が決めるというようなことはありません(ちなみに、「obama」は「欧巴馬」です)。もちろん、国や政治家の名前などは政府関係で公式に使用される表記があることから、その表記が定着していきますが、その他の外国人の名前などは必ずしも、この漢字を使用しないとダメということはないようですね。ネイマールというブラジル代表のサッカー選手(英語では「Neymar」と表記します)の中国語表記をネットで検索すると、「尼馬」「内馬爾」の2つの名称が出てきました。
新しい言葉は不断に登場してきますが、5年後、10年後に定着する言葉は一部かもしれません。今日は、コスプレイヤーさんを台湾大学で見掛けてびっくりしたことから、思いつくままに書かせていただきました。ちなみに私は大学時代の学園祭で女装したことがありますが、コスプレの趣味はございません。あしからず。
