リーガル

記事番号:T00047691
2013年12月19日15:52

 皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所顧問の佐田友です。

 忘年会シーズンということで、私もある忘年会に参加しました。その集まりでは、皆さん毎年、コーリャン酒を飲むのが恒例なようで、私も数杯いただきました。

 コーリャン酒は多少癖がありますので、なかなか自分から積極的に飲むことはないのですが、皆でわいわいしながら飲むのは、それはそれで楽しいものですね~(ただ次の日の二日酔いが怖いですけど…)。

 聞いた話ではその忘年会で、ある酒豪の方が小さいグラスながら、40杯以上もコーリャン酒を飲まれていたようです。すご過ぎですよね!!私には絶対無理です。

カード紛失で有罪に?

 さて本日は、台湾では銀行のキャッシュカードを紛失し放置していたことで、警察から取り調べを受け、最悪の場合、罪に問われるケースがあるという記事を見ましたので、具体例を挙げて紹介してみたいと思います。

 キャッシュカードの所有者Aさんは、カードをなくしたことに気付きましたが、口座に入っている金額がほとんどゼロだったこともあり、銀行に連絡するのも面倒なので、放置していました。しかし、運の悪いことにAさんの銀行口座が詐欺による金銭の受け取り口座として悪用されたため、Aさんが犯罪者に対して口座をキャッシュカードとともに売り渡し、引き出しのための暗証番号も伝えたという嫌疑をかけられることに…。

 このような事例において、Aさんが実際に取り調べを受けた際に、「キャッシュカードを紛失し、その状況を放置していただけである」という説明をし、他の状況証拠なども踏まえて、警察に信用してもらえれば特に問題になりません。

 しかし、場合によっては、Aさんが「紛失、放置しただけ」と説明しても、▽他にいくつもの銀行口座を同時に開設していて、その理由を合理的に説明できない▽暗証番号についての説明が明確でない▽お金に困っていて、理由が説明できない入金情報がある──などの場合には、起訴され有罪となる可能性があるといえます(実際、このような条件がそろった場合、Aさんはかなり疑わしいですよね!!)。

 台湾人の元検察官の同僚に確認したところ、台湾でも「疑わしきは罰せず」という大原則があるのは日本と同様です。

 ですが、犯罪への関与が合理的に疑われる上記のようなケースにおいては当然、被疑者は詐欺罪の共犯として起訴され、裁判官の認定によっては有罪判決を受けることになるそうです。

 そして、日本の「オレオレ詐欺」のような詐欺犯罪が台湾でも非常にたくさん起きており、政府としても詐欺行為で重要な役割を担うキャッシュカードの売買については、厳しく取り締まる方針であるとのことでした。

「面倒くさい」と思っても

 そういうことなので、皆さまが台湾でキャッシュカードを紛失した場合に、放置するということはまずないとは思いますが、紛失に気付いたら、すぐに、確実に銀行に届け出るようにして下さいね~。落としたキャッシュカードが「まさか犯罪に使われるなんて」と思っても、後の祭りですから!!取り調べに応じて、結果的に疑いが晴れたとしても、取り調べに応じる時間が無駄ですよ。

 日本でも台湾でも、まだまだ悪質な詐欺集団が多く存在していますが、なんとか警察に頑張ってもらって、こういうやからはぜひとも根絶してもらいたいものですね~。 

佐田友浩樹弁護士

佐田友浩樹弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

京都大学法学部を卒業後、大手家電メーカーで8年間の勤務の後、08年に司法試験に合格。10年に黒田法律事務所に入所後、中国広東省広州市にて3年間以上、日系企業向けに日中英の3カ国語でリーガルサービスを提供。13年8月より台湾常駐、台湾で唯一中国語のできる弁護士資格(日本)保有者。趣味は月2回のゴルフ(ハンデ25)と台湾B級グルメの食べ歩き。