リーガル

記事番号:T00048441
2014年2月6日15:44

 皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所顧問の佐田友です。

 春節(旧正月)連休は実家に帰省されたり、旅行に出かけたりする方が多かったと思いますが、食べ過ぎていませんか~?台湾に戻ってから、食べ過ぎた方は減量に励まれるかもしれませんが、台湾で体重を減らすというのは、なかなか難しいですよね?私も理想体重まで結構差があるので、せめてこれ以上は太らないように気を付けていきたいと思っております。

高くて入れない民間墓所

 先日、台湾のニュースを見ていて、台北市の公共墓地の不足がかなり深刻な状況であることを知りました。台北市のある議員が指摘するには、台北市はあと数年のうちに、「死んでも葬る場所がない」という問題に直面するとのことです。民間の墓所なども存在しますが、年々価格が上昇しており、一般市民には手が届かなくなっているようです。

日台の葬儀関連法の違い

 その議員は台北市が積極的に環境保護葬(中国語の原文では「環保葬」です)を推進しようとしていない姿勢を批判していました。「環境保護葬って何?」って思われますよね?そのニュースで例示されていたのは、「樹葬」「花葬」「海葬」でした。台湾において、「樹葬」は「殯葬管理條例」という法令上に定義があり、公共墓地内の土の中に遺骨を埋め、その上に樹木を植えるか、あるいは樹木の根の部分の周囲に遺骨を埋める埋葬方式をいいます(「花葬」の定義はないですが、樹木の代わりに花を植える場合を指すと考えられます)。また、「海葬」についても、上述の法令に直轄市などが一定の海域に散骨を認めることができると規定されています。

 日本の法令には、このような埋葬方式が規定されていないので面白いと思いました。日本の「墓地、埋葬などに関する法律」には「埋葬または焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない」という規定があり、本規定に基づけば「海への散骨」についても違法とするのが通常の解釈だと思います。法令上も、特に「海への散骨」を認めた規定はないと思われますが、実際は黙認する形で漁業者などに配慮して行われているようです。

 一方、日本における「樹葬」は、東京都や神奈川の公共墓地においては既に開始されており、東京都立小平霊園では、2012年に第1回目の「樹葬」の募集をしたところ、都立霊園で初ということもあってメディアでも大きく取り上げられ、初年度500体の募集に対して16倍の応募が殺到したということです。東京や神奈川も便利な場所に墓地を新たに購入するのは台北と変わらず難しいので、今後もこのような「樹葬」の人気は続くのでしょうね~。

 上述の議員の指摘によると台湾では、環境保護葬を希望する方は、そう多くはないようです。ただ、今の若い世代が老人になるころまでには、「樹葬」「花葬」「海葬」のような埋葬方式も認知が進み、選択する人も増えているんじゃないですかね~!! 

佐田友浩樹弁護士

佐田友浩樹弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

京都大学法学部を卒業後、大手家電メーカーで8年間の勤務の後、08年に司法試験に合格。10年に黒田法律事務所に入所後、中国広東省広州市にて3年間以上、日系企業向けに日中英の3カ国語でリーガルサービスを提供。13年8月より台湾常駐、台湾で唯一中国語のできる弁護士資格(日本)保有者。趣味は月2回のゴルフ(ハンデ25)と台湾B級グルメの食べ歩き。