リーガル

記事番号:T00050470
2014年5月22日15:44

 皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所の顧問の佐田友です。

 最近の大きなニュースとして、中国とベトナムが南シナ海で対立している問題がありますね~。中国がベトナムと領有権を争うエリアで石油掘削作業を行ったことが発端のようです。中国の海洋進出はいろいろなところで対立の火種となっており、何やらきな臭い雰囲気を感じます。

 台湾も全くの他人事ではなくて、ベトナムでは反中デモや襲撃が起きており、台湾資本の工場にも被害が及んでいるようです。領土、領海などの権益に関し、中国政府が譲歩するとはなかなか考えにくいので、この先も政治対立が続くのは避けられないでしょう。でも、戦争なんてことには絶対になってほしくありませんね~。

 さて、本日は、台湾で私がよく見かけて気になっていた外国人労働者について書いてみます。私の自宅のそばには、小さな公園があるのですが、天気の良い日には、車いすの台湾人のおじいさん、おばあさんと一緒にいる東南アジア系の若い女性を見掛けることが多いです。「えらいよく見掛けるけど、なんか資格とか要らんのかな」と思い調べてみました。

介護福祉業への就職規定は緩い?

 すると、台湾の就業服務法という法律に基づき制定された審査標準があり、一定の看護業務は、年齢が20歳以上で、台湾に入境して業務を行う前に、台湾の中央主管機関である行政院衛生福利部が認可する外国の健康検査医院か、対象の外国人の本国の労工部門が指定する訓練組織による訓練で合格していればよいと規定されていました。

 どの程度厳しい訓練に合格したのかは分かりませんが、本国で介護関係の資格を持っていたり、長期間、介護福祉業に従事していた経験までは要求されていないんじゃないですかね~。

 日本では、インドネシアやフィリピンから経済連携協定(EPA)に基づき介護福祉士候補生を受け入れていますが、これらの候補生は、日本の介護福祉士の国家試験に合格しないと日本で働き続けられないんですよね。なかなか簡単に合格できるわけではないため、懸命に努力している外国人の姿をニュースなどで見るたびに、「頑張って合格してほしいなぁ」と思ってしまいます。

月給は台湾人の半分以下

 台湾における現状について同僚に聞くと、台湾で介護補助業務に従事している外国人が多いのは、台湾人より安い給与で働かせることができるからとのことです。台湾人であれば、月給5万台湾元以上が当たり前なのに対し、外国人はその半額以下で働いていると聞きました。

 このような外国人は、インドネシアやフィリピンの方が多いようです。本国で働くより収入が良いため台湾にやってくるということなのでしょうが、その数はこの数年間で相当増えたと聞きます。

 インドネシア系の方はイスラム教を信仰している割合が多いようで、昨年のラマダン(断食月)明けに、台北駅に大集合(報道では約3万人にも上ったそうです)していたのを偶然私も目撃し、びっくりしたのを記憶しています(日曜日の香港の中環にメイドさんたちが集結しているのを思い起こさせる光景でした)。

 ただでさえ人が多くて歩きにくい台北駅構内の床などに大量の外国人が座っていたので、台湾の人々も困っただろうと思います。もっとも台湾の人々は寛容な人が多い気がするので、「1年に1度だし、まあいいかぁ」って感じで温かく見守っていたのかもしれませんね~。 

 

佐田友浩樹弁護士

佐田友浩樹弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

京都大学法学部を卒業後、大手家電メーカーで8年間の勤務の後、08年に司法試験に合格。10年に黒田法律事務所に入所後、中国広東省広州市にて3年間以上、日系企業向けに日中英の3カ国語でリーガルサービスを提供。13年8月より台湾常駐、台湾で唯一中国語のできる弁護士資格(日本)保有者。趣味は月2回のゴルフ(ハンデ25)と台湾B級グルメの食べ歩き。