リーガル

記事番号:T00051299
2014年7月3日15:34

 皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所の顧問の佐田友です。

 この間、面白い話を聞きました。台湾に遊びに来た日本人旅行者がタクシーに乗ったところ、運転が少し荒い運転手だったらしく、スピードも出していたので、「怖い、怖い」と口に出したところ、その運転手はさらにスピードを上げて、旅行者の方はもっと怖い思いを味わったんですって。

 「なんでだろ~」って思われるかもしれませんが、「怖い、怖い」っていう日本語は、中国語の「快(kuai4)、快」という発音にそっくりなんですよね。中国語の「快、快」は「速く、速く」という意味になるので、運転手さんは「このお客さんは早く目的地に着きたいんだな」と考えて、スピードをさらに上げたんですね。

 この話は非常に面白かったです。実際の体験談か作り話かは分かりませんが、実際の体験談であればあまり面白がってはいけない、同情すべき話だと思いますし、作り話としたらとってもよくできた話ですよね~。

 さて、今回は前回に引き続き、台湾結婚事情と題して、台湾の結婚披露宴の特徴について紹介します。

上座に陣取る家族

 まず、台湾の結婚披露宴の参加者の格好はとってもカジュアルです。日本の結婚披露宴だと、男性はスーツ、女性はドレスアップして参加するのが普通ですよね~。女性は髪型まで美容院でばっちり整えたりするので、結構な出費になると思います。一方、台湾では、ドレスアップして参加する人が増えつつあるとは聞きますが、まだまだ普段着で参加する方が多いようです。

 座席についても、日本では、新郎、新婦の家族、親戚などは新郎、新婦から離れた入口に近いいわゆる下座に座りますよね?ところが台湾ではど真ん中の上座、というか新郎、新婦のすぐそばに陣取るんですよね~。

 また、台湾では日本で定番の友人や親戚の歌唱タイムといった余興も基本的にはないらしく、ひたすら食べ、飲み、歓談するというのが台湾スタイルのようです。キャンドルサービスもありませんが、新郎、新婦とそれぞれの両親が各席を回りますので、完全に参加者が放置されるというわけではありません。

狙いは両家の関係深化

 台湾の結婚は、日本と比べて新郎と新婦の「家」同士が関係を深める意味合いが強いように感じます(もちろん、日本でもそういう面があるのは否定しません)。そのように感じたのは、新婦が日本人だったという理由もあるのでしょうが、私が参加した台湾の結婚披露宴の参加者のうち、新郎、新婦の関係者と比べ、新郎の父親の関係者が圧倒的多数を占めていたからでした。

 新郎、新婦の関係者に加え、新郎、新婦の親の関係者が多数参加することで、台湾の結婚披露宴は規模が大きくなり、300、400人クラスの披露宴も普通のようです。日本でも有名人の結婚式や田舎の結婚式などで同規模の披露宴が行われることはあるでしょうが、台湾の披露宴の方が規模が比較的大きいと思います。

 そうそう、結婚披露宴のスピーチも、一般的には新郎や新婦は行わず、両家の代表が行うんですって。これも、台湾では結婚披露宴が「家」同士が関係を深める場と私が感じた理由の一つです。日本だとよく見かける「花嫁から父母への感謝のスピーチ」も普通は行われないってことなんですね~。 

佐田友浩樹弁護士

佐田友浩樹弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

京都大学法学部を卒業後、大手家電メーカーで8年間の勤務の後、08年に司法試験に合格。10年に黒田法律事務所に入所後、中国広東省広州市にて3年間以上、日系企業向けに日中英の3カ国語でリーガルサービスを提供。13年8月より台湾常駐、台湾で唯一中国語のできる弁護士資格(日本)保有者。趣味は月2回のゴルフ(ハンデ25)と台湾B級グルメの食べ歩き。