リーガル

記事番号:T00052161
2014年8月18日15:26

 外国人が台湾で専門職・技術職に就く場合、就業役務法第46条および「外国人が就業役務法第46条第1項第1号から第6号の職業に従事する資格および審査基準」(以下、「審査基準」という)の要件を満たさなければならず、かつ、月給は4万7,971台湾元を下回ってはならないとされている。

 2014年7月1日に審査基準が改正され、第5条の1が追加された。

 当該審査基準の改正に伴い、労働部は14年7月3日に労働発管字第10318099193号をもって、外国人専門職・技術職の台湾における就労に関する規制をさらに緩和させている。

月給4.7万元の例外

 労働発管字第10318099193号における公告事項は以下の通りである。

 外国人が雇用され本標準(審査基準)第4条(注1)の職業に従事する場合、平均月給は4万7,971元を下回ってはならない。ただし、以下のいずれかに該当する場合には、この限りでない。

1.公立もしくは登録済み私立大学以上の学校・学院または学術研究機関が、特別研究プロジェクトを行う際に、雇用された専任研究アシスタントについて、月給が、科技部(旧・行政院国家科学委員会)が公表した「国科会の特定テーマ研究プロジェクトを補助する専任アシスタントの仕事である報酬参考表」の学士または修士の学位第1年の年数の月給の額以上に達する場合

2.本部(旧・行政院労工委員会)12年6月14日の労職管字第1010512093号公告により、既に雇用許可を取得した件の雇用許可延長事案において、平均月給が3万7,619元以上に達する場合

3.本標準(審査基準)第5条の1第1項(注2)に適合する場合

 なお、本部(旧・行政院労工委員会)12年6月14日の労職管字第1010512093号公告は、即日、適用停止とされた。

 外国の優秀な人材を採用し、経済発展の向上を図るため、近年、外国人の就労制限が緩和されつつあるため、関連法令の改正の動きには注意が必要である。

(注1)外国人が就業役務法第46条第1項第1号から第6号の職業に従事する資格および審査基準第4条:

 本法第46条第1項第1号のいわゆる専門性および技術性仕事とは、外国人が雇用され、かつ、以下の専門知識および特殊専門・技術を有する仕事に従事することを指す。

1.営繕工事または建築技術
2.交通事業
3.ファイナンス・税務・金融サービス
4.不動産ブローカー
5.移民サービス
6.弁護士・弁理士
7.技師
8.医療保健
9.環境保護
10.文化・運動およびレジャーサービス
11.学術研究
12.獣医師
13.製造業
14.卸売業
15.そのほか中央主務機関が中央目的事業主務機関との協議により、指定した仕事

(注2)外国人が就業役務法第46条第1項第1号から第6号の職業に従事する資格および審査基準第5条の1第1項

 わが国の公立または登録済み私立大学以上の学校・学院を卒業した外国留学生、華僑学生またはそのほか華僑子孫である学生は、本標準の他の規定に適合する以外にも、付表にて計算して累積点数が70点を満たす場合、雇用され、第4条の仕事に従事することができ、かつ、前条の制限を受けないものとする。

*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は弊事務所にご相談下さい。

コラム執筆者
黒田法律事務所 尾上由紀弁護士

早稲田大学法学部卒業。2007年黒田法律事務所に入所後、企業買収、資本・業務提携に関する業務、海外取引に関する業務、労務等の一般企業法務を中心として、幅広い案件を手掛ける。主な取扱案件には、海外メーカーによる日本メーカーの買収案件、日本の情報通信会社による海外の情報通信会社への投資案件、国内企業の買収案件等がある。台湾案件についても多くの実務経験を持ち、日本企業と台湾企業間の買収、資本・業務提携等の案件で、日本企業のアドバイザー、代理人として携わった。クライアントへ最良のサービスを提供するため、これらの業務だけでなく他の分野の業務にも積極的に取り組むべく、日々研鑽を積んでいる。

黒田法律事務所・黒田特許事務所

1995年に設立、現在日本、台湾、中国の3カ所に拠点を持ち、中国法務に強い。 現在、13名の弁護士、6名の中国弁護士、2名の台湾弁護士、1名の米国弁護士及び代表弁護士を含む2名の弁理士が在籍しており、執務体制も厚い。
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