リーガル

記事番号:T00053926
2014年11月20日15:33

 皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所の顧問の佐田友です。

 少し前になりますが、台湾駐在や台湾で商売をされている日本人の懇親会に出席した際のことです。私の前職の職場であった静岡県のある地方都市の工場によく出入りされていた方と、同じテーブルでばったり出くわしました。その方と話したことはほとんどなかったはずですが、「見たことあるなぁ、この人」と「ピン」と来ましたね~。よく見ていた顔とはいえ、15年も前に会っていた方を思い出せるもんですね~。相手の方もすぐ思い出してくださり、昔話に花を咲かせました。私が台湾で知り合った方の中にも、「日本人会の新年会の際に、トイレで中学時代の知人と30年以上ぶりに出くわした」という話を聞かせてくださった方がおられました。台湾は比較的日本人が多く駐在などをされていますので、昔の知り合いにばったり出くわす確率もそこそこあるんじゃないですかね。皆さんも「もしかして」と思ったら勇気を出して声をかけるのもよいかもしれませんよ~。

全土に10数万台設置

 本日は、台湾の街中の至るところで見かける監視カメラについて取り上げます。監視カメラなんてものは、普段そんなに意識せずに生活していますが(意識して映らないようにするなんてできないですよね??)、改めて行動が録画されていると思うと少し嫌な気がしますよね。

 最近、私が見た報道によれば、台湾全土の県市に警察当局が設置した監視カメラは10数万台に上るそうです。これは日本の警察が設置している防犯カメラの台数と比べるととんでもなく多い数であります(少し古い警視庁のデータが記載されている報道によれば、2011年末に日本の警察が設置していた街頭防犯カメラの台数は800台弱でした)。

 台湾では、公的監視カメラの設置について、各県市が自らの自治条例を制定公布しており、条例に基づいて一定のコントロールはされていると言えます。例えば、台北市の録画監視システム設置管理自治条例によれば、主管機関は市政府警察局であり、公共安全、社会秩序の維持、犯罪予防および捜査目的などの達成のために同システムは設置される必要があるとされています。同システムの設置場所は、警察局などにより半年ごとに公告され、録画データは別途法律の規定がある場合や、犯罪調査など継続保存の必要がある場合を除き、1年以内に廃棄されるということも規定されています。

 しかし、これだけの監視カメラがあることが特に社会問題になっていないってことは、「政府に監視されているようで耐えられない」と思う人は、少数派にとどまるということですかね~。

歯止めの検討は必要

 防犯カメラを設置することで犯罪の抑止につながり、実際に犯罪が発生した場合にも犯人を特定したり、逃走経路を追うことで犯人の検挙につながるというイメージがあるのは確かだと思います。ただ、実際に効果があるのかについては、厳しく検証される必要があるでしょう。

 日本でも、警察が設置したものではない、駅や空港、オフィスビル、マンション、商店街などの防犯カメラ台数は実は300万台に上るという話もあり、日本全体で見れば、十分防犯カメラ大国といえるのかもしれません。こんな数の防犯カメラがある日本ですが、現在まで監視カメラの設置・運用のあり方を定めた法律はなく、条例もわずかの市や区が設けているにすぎないようです。

 なかなか実害がすぐあるわけではないので多くの方はあまり問題視されていないものと推測しますが、公権力が行う録画行為については第三者機関などでチェックを行う仕組みを検討するなど、歯止めについての検討は必要になってくると思われます。

佐田友浩樹弁護士

佐田友浩樹弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

京都大学法学部を卒業後、大手家電メーカーで8年間の勤務の後、08年に司法試験に合格。10年に黒田法律事務所に入所後、中国広東省広州市にて3年間以上、日系企業向けに日中英の3カ国語でリーガルサービスを提供。13年8月より台湾常駐、台湾で唯一中国語のできる弁護士資格(日本)保有者。趣味は月2回のゴルフ(ハンデ25)と台湾B級グルメの食べ歩き。