2015年8月13日16:06
皆さん、こんにちは。黒田日本外国法事務弁護士事務所の佐田友です。
先週末の台風はすごかったですね~。7日の午後には、風も少しずつ強くなってきて、私も怖かったので早めの時間に帰宅しました。最も猛威を振るうとされていた8日は全く外出せず、一日中部屋にこもり台湾のテレビで台風関連の報道を見ていたのですが、樹齢100年を超えるガジュマルの木が民家に倒れてしまっていたり、強風でバイクが空中を舞う映像など「びっくり!!」なニュースが多かったです。
何万戸もの家屋で停電になったというニュースもあり、私の家ではろうそくの準備をしていませんでしたので、「停電しないでくれよ~」と祈りつつテレビを見ていました。9日の日曜日になって少し外出したのですが、台北市内の至るところで街路樹が倒れたり、枝が折れているのを見ました。松江路の辺りでは、ビルのガラスが割れたり、街灯が倒れたりしているところもありましたね。また同日、台北市・新北市では水道の浄化能力が追い付かないらしく水が濁り、9日の夜、近所のスーパー行くとミネラルウォーターは全く残っていませんでした。台風シーズンはもう少し続くので、いざという場合に備えてろうそくやミネラルウォーターくらいは買っておくようにしようっと。
外国人が受験できるのか?
時々ですが、私はお会いした方から、「台湾の司法試験に合格されたのですか?」という質問をいただくことがあります。答えは「No」でして、私は日本の司法試験にしか合格していません。このような質問を受けることもあって、そもそも台湾において外国人に司法試験の門戸が開かれているかを確認してみました。
実は日本でいうところの司法試験は、台湾においては検察官や裁判官になる者が受ける「司法官考試」と「律師考試」に分かれているんですね~(偶然ですが、「司法官考試」「律師考試」は先週末に試験が行われました)。そして、律師法によれば、「外国人は、中華民国の法律に基づき、律師試験を受験できる」こと、そして「律師考試」に合格した者は、法務部の許可を得れば台湾で弁護士として職務を執行できる」ということが規定されています。もっとも、同僚に聞く限り、「中国・香港などを含め、外国人が弁護士試験に合格して執務しているという話は聞いたことがない」とのことでした。もし、そのような人がいればニュースで大きく報道されてもおかしくないので、実際に台湾の弁護士試験に合格した外国人はおられないのかもしれませんね。
この点、日本でも外国人は司法試験を受験することができ、合格している方もおられます。そして、司法試験合格後に最高裁による修習を終えさえすれば外国人でも弁護士になれますし、実際に執務されている方もおられると思います(ただし裁判官、検察官になることはできません。これは台湾も同様です)。
外国法事務律師になりました
以上より、私も台湾で弁護士になるための試験を受けることはできそうですが、残念ながら合格するほどの力は持ち合わせておりません。ただ、台湾においては外国法事務律師という制度がありまして、台湾以外の国や地域における弁護士資格保有者で、一定の経験を積んでいる場合には、外国法事務律師となることができるんです(日本にも同様の制度があります)。
実際に、私の所属する事務所の代表弁護士は以前から台湾における唯一の日本法弁護士として台北弁護士会に登録しておりました。実は、私も最近、資格要件を満たしたということで外国法事務律師になったんです(手前みそでスミマセンです)。今後も変わらず、よろしくお願い致します!!
