記事番号:T00000138
●困るタイプ2 肩書きが素晴らしいだけの弁護士
「~法作成委員」「日本○○大学 法律博士」等素晴らしい肩書きの弁護士は安心できそうですが、そうとも限りません。
自分が専門の法律でも解釈が間違っていたり、六法全書を読まなければ、法律の内容を話せなかったり…。
だいぶ前の事なのでもう時効と思いますので、実例を一つご紹介致します。あるセミナーで有名な弁護士のお話を聴く機会がありました。
参加者は、ほとんど日本人の経営者クラスの方でした。弁護士の講演内容で大事なところが、たくさん間違っていましたので、皆さんが今日の話を真に受けられたら大変な事になると思い、幾つか質問してみました。
弁護士の回答は法律の文章を自分なりに解釈しているだけで、やはり間違った答えしか得られませんでした。
回答内容に納得できなかったので、セミナー終了後、関係機関に確認してみた結果はやはり「誰がそんな事を言ったのですか?それは完全に弁護士が間違っている」との意見でした‥‥。
●困るタイプ3 人当たりが良過ぎる弁護士
私の知っている限りでは、台湾の弁護士は人間的に良い人ばかりです。
但し、人当たりの良すぎる弁護士というのはクライアント獲得が上手い方が多いようです。
この様な弁護士は仕事に困らない分、仕事の品質は低い傾向にある気がします。
仕事の受注力と弁護士としての能力は全く別です。
以前知り合った「東京大学法学部博士課程修了」の資格を持つ高齢の弁護士は台湾人にしては珍しく口下手でしたが、仕事は大変熱心でした。(たぶん既にリタイアし、カナダに移民しているはずです)
●困るタイプ4 金回りの良過ぎる弁護士
台湾での顧問費用はあまり高くないため、金回りの良い弁護士はイソ弁(居候弁護士)や秘書を何人か使っており、仕事は彼らに任せる場合が多くみられます。
この場合は仕事の品質は低くなりがちです。
また、弁護士という職業を通じて築き上げた人間関係を利用して事業を行っている方もいます。
ある弁護士は「弁護士としての収入は全体の1割位で小遣いにしかならない。」という人がいました。
またローファームのパートナー弁護士では、パートナーとしてのクライアントディベロップメント力が最も重要なスキルになります。
あるローファームのパートナー弁護士は「法律の事は俺に聞くな。弁護士に聞いてくれ。俺の仕事はクライアントの接待!」と冗談交じりに言っていました。
●困るタイプ5 日本語が流暢な弁護士
全てではないのでしょうが、私の知る限りでは日本語の出来る弁護士は努力していない方が多い様な気がします。
考えられる原因は、台湾においては英語の出来る弁護士は多いが、日本語の出来る弁護士は少なく、希少価値が高いのと、日系企業は遠慮して欧米企業のように弁護士に厳しい要望を出さないので、優秀な弁護士が育ちにくいのではないでしょうか?
ワイズコンサルティング 吉本康志