記事番号:T00063437
陳さんは入社してもうすぐ1年の若手社員です。ある日の午後、会議を終えて出てきた上司の経理(課長級に相当)の姿を見るなり、突然目の前に駆け寄って……
陳さん:「経理、あの案件はおそらく問題があるように思いますが」
経理:「あの案件?」
陳さん:「先々週、経理に提案した内湖の『三友公司』によるA部品調達案です」
経理:「ああ、今はどんな様子だい?」
陳さん:「今朝、また訪問したのですが、今の内湖科技園区周辺は本当にすごい渋滞で、30分以上車が動きませんでしたよ」
経理:「それでどうだったんだい?」
陳さん:「今日の『三友』の調達担当の王課長、以前のような熱心さがなくて、少し冷めた感じでした…」
経理:「つまりどういうことだい?要点を話してくれ」
陳さん:「きっと競合会社が見積もりを持って行ったんじゃないでしょうか?」
経理:「それで結果は?」
陳さん:「競合相手は恐らくわざと私たちと競う見積もり価格を出したんじゃないですか?」
経理:「先方の見積もりはいくらだったんだい?品質や納期は私たちと同じだったのかい?」
陳さん:「聞いた話では私たちよりも少し低いのかな?品質や納期はよく分かりません」
経理:「低いってどのくらいだい?君はどんな提案や対策を考えているのかい?」
陳さん:「え~っと…う~んと…私もどうしたらよいか分からなくて。それで経理に聞きに来たんです」
経理:「(ガックリ)」
●解説
上司は部下からの報告から仕事の状況や結果を把握する必要があります。陳さんは「報告・連絡・相談」において、下記の事項の注意が足りませんでした。
1.タイミング:報告の前に先に「今お時間よろしいですか?」「少しお時間いただけませんか?」といったお伺いを立てていない。
2.本題:最初にも最後にも報告の「本題」を説明していない。上司はどの人が今どんなことで忙しいのか知る必要があります。報告の時は、必ず先に本題を伝えましょう。
3.順序:陳さんはペラペラと一気に思いつくまま話しました。報告はまず先に結論、次に理由や経過、そして関係する根拠や事実の説明の順で行いましょう。
4.対策:ただ問題を上司に聞きに来るだけでは上司に頼り過ぎです。報告するときには、根拠や事実を元にまず自分で対策や提案を考え、上司に検討や判断を仰ぎましょう。
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