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食中毒事件でボンクレキン酸検出、過失致死罪で捜査(トップニュース)/台湾


ニュース 商業・サービス 作成日:2024年3月29日_記事番号:T00114511

食中毒事件でボンクレキン酸検出、過失致死罪で捜査(トップニュース)/台湾

 衛生福利部(衛福部)は28日夜、マレーシア料理のベジタリアンレストラン、宝林茶室(Polam Kopitam)で発生した食中毒で死亡した2人の遺体を解剖した結果、台湾の食中毒事件で初めてボンクレキン酸(BKA)を検出したと発表した。ボンクレキン酸は重篤な食中毒を引き起こし、致死率は30%以上といわれる。台湾台北地方検察署(地検)は、宝林茶室の責任者と店長、ベトナム籍の料理人の3人を食品安全衛生管理法(食安法)違反、過失致死罪の疑いで捜査している。台北市政府衛生局は29日、宝林茶室がPL保険(生産物賠償責任保険)に加入していない、営業場所が登記と異なるとして、食安法違反で罰金250万台湾元(約1200万円)を科すと発表した。29日付中国時報などが報じた。

/date/2024/03/29/00wang_2.jpg王・次長(中)は28日、食中毒を引き起こしたとみられる食材は全て使い終わっているので、検査用の標準物質を入手し、検査すると説明した(28日=中央社)

 衛福部に28日午後5時までに、累計18人の食中毒の届け出があった。うち2人が死亡、5人が重症、1人は一般病棟に入院しており、10人は退院した。

 王必勝・次長は、まだ最終的な結論は出ておらず、入院患者、宝林茶室のクイティオなどの食材、仕入れ先からも検体を採取すると述べた。2週間後に検査結果が出る予定だ。

 衛福部は、ボンクレキン酸は洗浄や調理で除去できないので、不適切な方法で長期間保存したデンプンの発酵食品を食べないように呼び掛けた。

 毒性学の権威、国立台湾大学毒理学研究所の姜至剛・教授によると、ボンクレキン酸は、腎臓や肝臓の機能に影響を与え、疲労感やめまい、腹痛、嘔吐(おうと)などの症状が出る。海外の報告書によると、致死率は30~100%。ボンクレキン酸の食中毒事件はインドネシアで1985年に、中国で2020年に発生している。

91組が利用

 台北市政府は28日、宝林茶室の責任者らを集め、調査会議を開き、17~25日に宝林茶室の利用記録は計91件と確認した。出店先の百貨店、遠百信義A13(台北市信義区)やフードコートが2日以内に消費者への返金について発表する。

 警察は28日夜、海外旅行中の同僚の代わりに調理を担当していたベトナム籍の料理人から食材の保管方法や調理過程などについて事情を聴取し、食安法違反、過失致死罪の疑いで送検した。

 新北市政府衛生局は28日、クイティオの仕入先の大粄城食品(新北市中和区)に立ち入り調査を行い、登記事項と作業範囲が異なることや、天井や床が不清潔な環境不備を理由に、営業停止と販売停止を命じた。大粄城食品は中間業者を通じ、宝林茶室の遠百信義A13の店舗に3月12日、16日、20日に各20キログラムを納品していた。

 

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