ニュース 商業・サービス 作成日:2024年7月15日_記事番号:T00116406
旅行業界の展示会、2024台北国際夏季旅展(サマートラベルエキスポ、STE)が12日〜きょう15日まで台北世界貿易センター展示場1館(台北世貿1館、信義区)で開催されている。両岸(中台)の団体旅行が停止している中、中国から当局者を含む155人が訪れており、コロナ後の中国からの訪台団として最大規模だ。李孟諺・交通部長は13日、双方が徐々に規制を緩和し、交流が増えることを望むと語った。中台の旅行業界関係者はいずれも、展示会を機に、団体旅行の早期再開が実現するよう願っていると語った。14日付中国時報などが報じた。
中国各省の文化や観光を紹介する展示やパフォーマンスが行われた。伝統衣装の体験もできる(12日=中央社)
中国12省市から政府当局関係者29人、旅行業界関係者107人、文化・芸術関連19人の計155人が訪台し、STEと同時開催の海峡両岸台北夏季旅展にブース75小間を出展している。
「中国が解禁すれば」
李・交通部長は、今年1月以降、台湾から中国を訪れた観光客は100万人以上だが、中国から台湾には商用(ビジネス)や親族訪問などで15万人が訪れただけだと指摘した。今回の旅行展を通じて、中国からの訪問団に、中国からの観光客を歓迎していることを理解してほしいと語った。中国が解禁さえすれば、台湾はいつでも歓迎すると述べた。
台北国際夏季旅展は、台湾の30の行政機関や旅行会社など企業200社が、ブース600小間を出展している(12日=中央社)
台湾の対中窓口機関、財団法人海峡交流基金会(海基会、SEF)の羅文嘉・副董事長は、両岸(中台)交流再開の第一歩として、中国からの訪台団に交通部観光署や内政部移民署、大陸委員会(陸委会)が協力し、誠意を示したと語った。羅・副董事長は、台湾側からも同様に、旅行関連の当局者が中国を訪問して台湾旅行のプロモーションを行いたいと話した。
羅・副董事長は、中国福建省の福州市旅遊協会が6月末に、中国に近い離島、馬祖列島(連江県)の観光スポットを視察したことに触れ、馬祖や金門旅行の申請を待っていると語った。
旅行業界、「触れ合い効果」
台湾の旅行業界団体、中華両岸旅行協会(TAOC)の許晋睿・理事長は、展示会では中国の出展者が台湾の来場者と直接触れ合い、質問も多く、効果は高いと語った。馬祖の視察団が無事に終わり、展示会も非常に盛り上がっており、このムードが続いてほしいと話した。
台湾の中華優質旅遊発展協会の李奇嶽・理事長は、中台関係の緊張が高まる中、中国当局者を含むコロナ後で最大規模の訪台団が訪れ、旅行展示会を開催できたのは、よいことだと語った。旅行業界の誰もが、両岸(中台)の団体旅行解禁を望んでおり、中国の誠意を待っていると述べた。
中台当局の駆け引き続く
中台間の団体旅行は、新型コロナウイルス流行で、実質停止されたままだ。
台湾の交通部は、今年3月出発分から台湾人の中国への団体旅行の募集を一時解禁したものの、中国が台湾への団体旅行を再開しなかったため、2月に旅行会社に対し募集を取りやめるよう命じた。
中国は4月下旬、福建省の住民に限定し、馬祖旅行を解禁し、福建省福州市の平潭〜台湾を結ぶフェリーの運航が再開すれば、台湾への団体旅行も再開する方針を発表した。時期は不明だ。
一方で、中国が6月21日、現行法に基づき、「頑迷な台湾独立(台独)分子」に対し、死刑を含む処罰指針を発表したことを受け、台湾は6月末、中国・香港・マカオへの渡航危険情報を4段階のうち、危険度が上から2番目の「橙色(オレンジ、不要な渡航を避ける。日本の渡航中止勧告に相当)」に引き上げた。
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