ニュース 電子 作成日:2024年8月13日_記事番号:T00116938
電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)は12日、AI(人工知能)サーバー需要を見込み、台湾、米国、メキシコ、インドで工場拡張やアフターサービスセンター建設に合計71億台湾元(約320億円)を投じる計画を発表した。ウィストロンはアップルのスマートフォン、iPhoneシリーズの組み立てから手を引き、AIサーバーに注力している。第1四半期(1〜3月)のサーバー売上高構成比は38%、第2四半期(4〜6月)は44%まで上昇しており、第3四半期(7~9月)も上昇する見通しだ。13日付工商時報などが報じた。
台湾では、新竹県の湖口工場に21億3000万元を投じ、設備購入と工場の改修を行う。湖口工場は2022年に液晶ディスプレイメーカーの瑞軒科技(AmTRANテクノロジー)から借り受け、23年第4四半期(10〜12月)にも11億元を投じて工場拡張を行った。
米国テキサス州では、100%子会社のSMSインフォコム(WTX)が7200万米ドルで土地と工場棟を取得し、サーバーとAIサーバーのアフターサービスセンターを建設する。
メキシコでは、100%子会社のウィストロンインフォコムメキシコが自社の土地に新工場を建設し、主に米国の顧客にAIサーバーを供給する。投資額は8111万米ドル。
インドでは、100%子会社のICTサービス・マネジメント・ソリューション(インド)が4044万米ドルでアフターサービスセンターを建設する。
ウィストロンは今年、台湾、米国、東南アジアで工場拡張や増産を加速している。5〜7月には、米カリフォルニア州でハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)製品の研究開発(R&D)センターを設置し、ベトナムでノートパソコンなどの生産ラインを拡張した。今年の設備投資額は140億元以上の予定だ。
Q2粗利益率、同期の最高
ウィストロンが12日発表した上半期(1〜6月)の連結売上高は前年同期比14.3%増の4795億3200万元で、サーバーの売上高構成比は41%だった。粗利益率は7.78%で、0.5ポイント上昇した。純利益は2.3倍の79億3600万元で、同期として過去最高だった。
第2四半期の連結売上高は前年同期比15.8%の2402億700万元だった。粗利益率は0.8ポイント上昇の8.36%、純利益は35.4%増の44億1200万元で、いずれも同期として過去最高だった。
ウィストロンは今年第1四半期に、iPhoneシリーズの組み立てを行っていたインド工場を売却し、粗利益率の低いiPhone組み立て業務を終了した。AIサーバー出荷の急増で、第2四半期は粗利益率の高い製品の割合が上昇した。
ウィストロンは、サーバーの第3四半期売上高は前期と横ばいか小幅成長だが、AIサーバーは第3四半期売上高が2桁成長、通年では倍増すると予想した。
ノートPCの第3四半期出荷台数は横ばいか小幅成長、デスクトップPCは2桁成長、モニター・ディスプレイは横ばいと予想した。
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