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米中首脳会談、台湾独立反対の表明迫る(トップニュース)/台湾


ニュース 政治 作成日:2024年11月18日_記事番号:T00118667

米中首脳会談、台湾独立反対の表明迫る(トップニュース)/台湾

 ペルーのリマで現地時間16日に行われた米中首脳会談で、米国のバイデン大統領は中国に対し、台湾海峡の現状を一方的に変更することに反対する立場を改めて示し、台湾周辺での安定を破壊する軍事活動を停止するよう呼びかけた。中国の習近平・国家主席は、米国が台湾海峡の平和を守りたければ、台湾独立(台独)に反対し、中国の平和的統一を支持するべきだと迫った。バイデン大統領は来年1月に退任予定で、習氏の発言は、トランプ次期大統領へのメッセージとみられている。18日付自由時報などが報じた。

/date/2024/11/18/00biden_2.jpg林氏(左)は、APECの開催期間中に、バイデン氏(右)と2~3回、対話したと述べた(16日=中央社)

 中国の国営通信社、新華通信社(新華社)の報道によると、習氏は、台湾独立(台独)の分裂行為は、台湾海峡の平和と安定と相容れないと主張した。米国が台湾海峡の平和を守りたければ、頼清徳(総統)と民進党当局の台湾独立(台独)の本質を認識し、台湾問題を慎重に対処するべきで、台湾独立(台独)に明確に反対し、中国の平和的統一を支持するべきだと指摘した。

 台湾の政府関係者は、習氏は米中首脳会談の場では頼清徳氏の名前を口にしておらず、中国メディアが「頼清徳」、「民進党当局」を加筆したと指摘した。

 台湾の中央警察大学国境警察学系の王智盛・助理教授は、新華社の報道は、習氏が強硬な姿勢を国内外に示し、米国に認められたかのような印象を与えるほか、トランプ次期大統領に伝える目的だと分析した。

■台湾特使、バイデン氏に訪台呼びかけ

 ペルーのリマで11月15~16日にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催され、台湾からは総統特使として林信義・総統府資政(顧問)が出席した。

 林氏は15日、バイデン米大統領と非公式に対話し、過去4年の米台関係の促進と貢献に感謝の意を伝えたほか、機会があればぜひ台湾に来てほしいと呼びかけた。バイデン氏は、「I will(もちろんだ)」と答えた。

 林氏は14日、米国のブリンケン国務長官と、米台の各方面での関係強化や地域の平和と安定について意見交換した。

/date/2024/11/18/00blinken_2.jpg林氏(左)は、ブリンケン氏(右)と対話し、握手を交わした(15日=中央社)

■台湾海峡の平和と安定、日米韓が声明

 バイデン大統領と日本の石破茂首相と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は15日、首脳会談を行い、台湾海峡の両岸(中台)問題の平和的解決を呼びかける共同声明を発表した。

 林氏は16日、石破首相と会談した。石破首相は、台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて示した。台湾が世界保健機関(WHO)や国際民間航空機関(ICAO)などの国際組織に参加することを引き続き支持すると述べた。

/date/2024/11/18/00apecphoto_2.jpg習近平氏(左5)、林氏(後右4)。遅れてきたバイデン大統領(後右2)は後列に立った。石破首相は道路渋滞に巻き込まれ、集合写真の撮影に間に合わなかった(17日=中央社)

 林氏は、台湾が環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)に加盟することへの高い意欲を示した。このほか、日台が半導体産業で緊密に協力し、第三国での共同開発や投資も期待していると述べた。

 

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