ニュース 自動車・二輪車 作成日:2024年11月20日_記事番号:T00118713
自動車大手、中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)は19日、自社開発の小型商用車(LCV)「J Space(Jスペース)」を発売した。中華汽車は長年、小型商用車市場で首位を維持してきたが、和泰汽車が2022年に発売したトヨタの小型商用車「タウンエース」が好評で、2位に転落していた。陳昭文・総経理は、J Spaceの年間販売目標を1万5000台以上に設定し、市場シェア50%以上、首位の座を取り戻すと意気込んだ。20日付工商時報が報じた。
中華汽車は「J Space」で巻き返しを図る(中華汽車リリースより)
J Spaceは「ベリカ(菱利)」の後継車種で、ミニバンと小型トラックの2車種。販売価格は53万台湾元(約250万円)から。自動運転レベル2(部分運転自動化)の先進運転支援システム(ADAS)を同クラスで初めて搭載した。小型トラックは最大積載量985キログラムで、同クラス最大をうたう。
8日から予約受付を開始し、早くも1200台以上の申し込みがあった。年内に3500台を納車する見通しだ。来年の販売目標は1万5000台以上で、ベリカを2~3割上回る。
タウンエースの10月の新車登録台数は2034台で、全車種の中でも2位だった。ベリカは984台で、5位だった。1~10月のベリカの販売台数は1万台近くで、市場シェアは35%だった。
曾鑫城・副総経理は、もともと小型商用車市場は年間1万8000台規模だったが、タウンエース発売で、60万元以下の乗用車に乗っていた消費者も小型商用車を購入するようになり、市場規模が拡大したと語った。J Space発売で、来年は3万台の上積みを見込んでいる。
陳・総経理は、長年の商用車販売経験を生かして、必ず小型商用車の市場シェア首位を奪還すると語った。
中華汽車は、多目的車(MPV)のジンガー(Zinger)を除いても、商用車が新車販売台数の60%以上を占める主力製品だ。来年7月に純電気自動車(BEV)の商用車を発売する予定だ。
■MG HS、年末に通常生産へ
陳・総経理は、スポーツ用多目的車(SUV)の「MG HS」の台湾生産比率を20%に引き上げたと説明した。経済部の承認を経て、12月から通常供給を再開する見通しだ。
経済部が8月1日から、中国ブランドや中国企業に買収された海外ブランドなどのいわゆる中国車を台湾で販売する場合、台湾生産比率15%以上を義務付ける規制を導入し、上海汽車集団(上汽集団)傘下のMGブランドも対象に含まれた。中華汽車は8月中旬から、SUV「MG HS」と「MG ZS」の受付を限定し、BEVのSUV「MG4」の購入予約受付を停止している。
MGブランドは英国発祥で、中華汽車が22年から台湾で販売し、好評だった。
【セミナー情報です】
三分野の専門家がワンストップで!M&A徹底解説セミナー。リサーチャー、公認会計士、ファンドマネジャーが、台湾のM&Aを徹底解説します。11月29日開催。
検索は「ワイズ、M&A」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/118463.html
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722