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1月輸出受注11カ月ぶり前年割れ、トランプ関税前の駆け込み縮小(トップニュース)【図表】/台湾


ニュース その他分野 作成日:2025年2月21日_記事番号:T00120195

1月輸出受注11カ月ぶり前年割れ、トランプ関税前の駆け込み縮小(トップニュース)【図表】/台湾

 経済部統計処が20日発表した1月の輸出受注総額は前月比11.2%減、前年同月比3.0%減の469億7200万米ドルで、11カ月ぶりの前年割れとなった。経済部は、トランプ米大統領の関税引き上げ政策を見越した駆け込み需要が縮小したものの、主因は春節(旧正月、2024年は2月10日、2025年は1月29日)の時期の違いで、2月と第1四半期(1〜3月)の輸出受注総額は前年同期を上回ると予測した。21日付工商時報などが報じた。

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 経済部が昨年11月に266社に実施した調査では、企業の8.3%が「関税戦争を見越して駆け込みで調達した」と回答し、昨年12月の調査では企業の9%に上昇したが、今年1月の調査では1%に低下した。

 統計処の黄于玲・処長は、駆け込み需要の影響は薄れたと指摘した。

■AI需要が力強く

 主要製品別では、半導体など電子製品は前月比11.1%減、前年同月比1.5%増の177億1000万米ドルだった。

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 情報通信技術(ICT)製品は前月比20.9%減、前年同月比13.3%減の120億6000万米ドルだった。春節連休があったため、スマートフォンやノートパソコンの受注が減少したが、人工知能(AI)やクラウド需要は続いており、サーバーやネットワーク機器の受注が増えた。

 液晶パネルなど光学器材は15億8000万米ドルで、前月比16.7%減少、前年同月比0.3%減少した。

 主な従来型産業は、▽卑金属(ベースメタル)、17億8000万米ドル(前年同月比21.7%減少)、▽機械、15億3000万米ドル(4.7%減少)、▽プラスチック・ゴム製品、13億2000万米ドル(20.5%減少)、▽化学品、12億2000万米ドル(19.0%減少)──だった。

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 主要国・地域別では、▽米国、163億8000万米ドル(前年同月比6.4%増加)、▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、92億4000万米ドル(1.7%増加)、▽日本、23億5000万米ドル(8.0%増加)──が増加した一方、▽中国・香港、86億8000万米ドル(18.3%減少)、▽欧州、58億6000万米ドル(12.4%減少)──は減少した。

■海外生産比率、18年ぶり低水準

 1月の輸出受注総額の海外生産比率は44.8%で、前年同月比4.2ポイント低下した。07年1月以来、18年ぶりの低水準だった。米中貿易戦争で、電子製品やICT製品の台湾生産が増えたためだ。

 統計処の黄・処長は、2月の輸出受注総額は435億~455億米ドルで、前月比3.1~7.4%減少し、前年同月比15.3~20.6%増加すると予測した。第1四半期もプラス成長が続くと予測した。

 

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