ニュース 電子 作成日:2025年3月4日_記事番号:T00120356
米トランプ大統領とファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長は米国時間3日、ホワイトハウスの記者会見で、TSMCが米国で1000億米ドル以上を追加投資すると発表した。半導体先進製造工場3基、先進パッケージング(封止)工場2基、研究開発(R&D)センター1基を建設すると説明した。TSMCにとって米国初の人工知能(AI)半導体向け先進封止拠点となる。中央社電が伝えた。
トランプ大統領は、台湾で製造した半導体を米国に輸入すれば、25%、30%、50%などの関税がかかるが、米国で製造すれば関税を回避できると語った。
TSMCは、AIなどの半導体の価値を数千億米ドル創出し、今後4年で建設関連の雇用機会4万件を創出し、先進半導体製造や研究開発(R&D)で高給の雇用機会を創出すると表明した。
TSMCは昨年4月、米国投資を累計650億米ドルに引き上げ、2030年までにアリゾナ州で第3工場を建設する計画を発表していた。第1工場は4ナノメートル製造プロセスで2024年末に量産を開始した。
トランプ大統領は、米国は最も先進のAI半導体が米国で製造されることを望んでいると語った。またトランプ大統領は、TSMCは半導体製造で独占的な地位にあり、米国投資の拡大は、経済安全保障、国家安全保障に関わると同時に、TSMCの生産地の分散にもなると語った。
TSMCの投資拡大は、台湾有事での米国への衝撃を抑制できるかメディアに問われ、トランプ大統領は、最低限まで抑えられるとは言えないが、非常に重要なビジネスで優位に立てるようになると語った。
■アップルなど投資拡大
米国第一主義を掲げ、製造業の米国回帰を目指すトランプ大統領は、自国優先の関税政策を矢継ぎ早に打ち出しており、米国企業や台湾企業は米国投資拡大を相次いで表明している。アップルは24日、今後4年で米国で5000億米ドル以上を投資すると発表した。
TSMCは、米国での追加投資は、アップルのほか、▽グラフィックスプロセッサー(GPU)大手のエヌビディア、▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、▽ブロードコム、▽クアルコム──など米国のテック企業の顧客への支援を示すと説明した。
TSMCの統計によると、TSMCは24年売上高のうち、最大の顧客が前年比14.2%増の6243億台湾元(約2兆8000億円)を占め、売上高構成比は22%に上った。最大の顧客は、アップルとみられる。
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