ニュース その他分野 作成日:2025年3月21日_記事番号:T00120715
経済部統計処が20日発表した1~2月の輸出受注総額は前年同期比11.9%増の964億2400万米ドルで、予想を上回り、同期として2022年に次ぐ過去2番目の高さとなった。人工知能(AI)需要やスマートフォン新製品の発売、中国政府の買い替え補助金制度が主な要因だ。一方、統計処の黄于玲・処長は、米トランプ政権の関税引き上げ政策を見越した駆け込み需要の反動で、2月は需要が弱まっていると指摘した。21日付経済日報などが報じた。
主な製品別では、半導体など電子製品は前年同期比21.8%増の373億5000万米ドルで、同期として過去最高となった。
情報通信技術(ICT)製品は前年同期比6.1%増の258億3000万米ドルだった。
液晶パネルなど光学器材は前年同期比7.7%増の32億2000万米ドルだった。大型パネルの価格上昇と光学検査・測定機器の受注増加が寄与した。
主な従来型産業は、機械が30億3000万米ドルで前年同期比3.5%増加した。半導体設備の需要が強かった。▽卑金属(ベースメタル)、36億4000万米ドル(10.7%減少)、▽プラスチック・ゴム製品、27億4000万米ドル(8.3%減少)、▽化学品、26億5000万米ドル(6.9%減少)──は軒並み減少した。
■米国向け、18%増
主要国・地域別では、▽米国、328億1000万米ドル(前年同期比17.9%増加)、▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、184億9000万米ドル(22.9%増加)──がともに同期として過去最高を更新した。
▽中国・香港、187億7000万米ドル(前年同期比1.7%増加)、▽欧州、127億8000万米ドル(1.5%増加)、▽日本、47億4000万米ドル(17.8%増加)──も増加した。
1~2月の輸出受注総額の海外生産比率は45.1%で、前年同期比2.9ポイント低下した。過去5年間で最も低かった。電子製品や情報通信機器メーカーの台湾生産が増えたためだ。
■世界経済は見通し不透明
2月の輸出受注総額は前月比5.3%増、前年同月比31.1%増の494億5200万米ドルだった。前年同月比の大幅増加について統計処は、春節(旧正月、2024年は2月10日、2025年は1月29日)の時期の違いが理由と説明した。
統計処は、3月の輸出受注総額を520億~540億米ドルで前年同月比10.3~14.5%増、第1四半期(1~3月)は1484億~1504億米ドルで前年同期比11.3~12.8%増と予測した。
政治や経済の国際情勢や地政学リスクの影響で世界経済の見通しが不透明な一方、ハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)やAI向け需要拡大で、台湾の半導体やサーバー関連の需要が予想されるためだ。
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