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AMDの次世代CPU、TSMCが2ナノで生産開始(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2025年4月16日_記事番号:T00121136

AMDの次世代CPU、TSMCが2ナノで生産開始(トップニュース)

 米半導体大手、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は15日、来年リリースするサーバー向け中央演算処理装置(CPU)「EPYC」の第6世代「Venice(ベニス)」(コードネーム)をテープアウト(設計完了)し、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が2ナノメートル製造プロセスで生産を開始したと発表した。2ナノを採用する業界初のハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)向け製品だ。16日付工商時報などが報じた。

/date/2025/04/16/00amd_2.jpgAMDのスーCEO(左)とTSMCの魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長(右)。スーCEOは、TSMCの協力があり、先進製品を提供できると語った(AMDリリースより)

 AMDは、EPYCの第5世代CPUも、TSMCのアリゾナ工場で生産を開始したと発表した。トランプ政権の米国製造回帰に呼応した形だ。米エヌビディアも14日、同社のAI(人工知能)向けBlackwell(ブラックウェル)グラフィックスプロセッサー(GPU)をTSMCがアリゾナ工場で生産していると説明した。

■スーCEOが訪台

 AMDのリサ・スー(蘇姿丰)CEO(最高経営責任者)は訪台し、14日はTSMCの新竹本部を訪れ、15日は国立台湾大学で講演し、15日夜は台北市内のホテルでサプライチェーン(供給網)関係者と会食した。会食には、電子機器受託生産大手の▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)、▽仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、▽緯創資通(ウィストロン)、▽英業達(インベンテック)、▽和碩聯合科技(ペガトロン)──のほか、電源ユニット(PSU)大手、台達電子工業(デルタ・エレクトロニクス)などのトップが出席した。

 スーCEOは、トランプ政権の関税政策について、AMDは米国企業のため、米国政府を支持し、米国製造を優先的に検討するが、台湾のパートナーは非常に重要だと説明した。

■TSMCの2ナノ、生産拡大

 TSMCの2ナノ製造プロセスは下半期(7~12月)に量産する予定だ。新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)宝山工場(Fab20)と南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)楠梓園区(高雄市楠梓区)の工場(Fab22)で生産する。

 高雄工場の第2、第3工場(P2~P3)は建設中だ。現地のサプライヤーによると、建設、設備作業員、エンジニア合わせて1万人以上が働いている。

 第1工場(P1)のAエリアは試験生産を始め、Bエリアは設備を搬入している。年内に、月産能力が1万枚に上ると予想されている。

 市場では、高雄と竹科宝山工場を合わせ、年末に月産能力が5万枚、来年は8万枚に上るとみられている。

 

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