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海運大手3社、東南アジア新航路を共同開設(トップニュース)


ニュース 運輸 作成日:2025年10月1日_記事番号:T00124434

海運大手3社、東南アジア新航路を共同開設(トップニュース)

 海運大手3社の長栄海運(エバーグリーン・マリン)、陽明海運(ヤンミン・マリン・トランスポート)、万海航運(ワンハイラインズ)は30日、10月31日から中国・華北地域〜インドネシア〜シンガポール〜マレーシア〜台湾を結ぶ航路(CIM)を開設すると発表した。3社が共同で運航する路線は初めて。スペースチャーター方式で週1便運航する。米国の相互関税措置などで、中国から米国への貨物輸送量が減少する一方、東南アジアでの生産量が増える中、アジア域内の航路を強化する。1日付経済日報などが報じた。

/date/2025/10/01/00evergreen_2.jpg長栄海運の呉光輝・総経理は25日の業績説明会で、第1次、第2次トランプ政権で、中国から米国への貨物量が急減したと語った(25日=中央社)

 CIM航路は、11月1日に中国遼寧省の大連港から出発し、▽新港(天津)、▽青島、▽寧波、▽スラバヤ、▽ジャカルタ、▽シンガポール、▽ポートクラン、▽高雄、▽大連──を35日間で運航する。2400〜3000TEU(20フィートコンテナ換算)のコンテナ船5隻を投入する。うち長栄海運は3隻、陽明海運とワンハイラインズはそれぞれ1隻。実際の積載量は1900〜2200TEU。

 第1次、第2次トランプ政権の米中貿易戦争と相互関税措置で、世界でサプライチェーン(供給網)の再編が進んでいる。業界の推計では、中国から北米への貨物輸送は、以前のピーク時は世界市場の5割を占めていたが、現在は3割に低下した。その分が東南アジアに移転している。かつて「世界の工場」と呼ばれた中国の生産拠点としての地位が変化し、アジア内での貨物輸送が増えている。

■東南アジア路線に注力

 長栄海運は4月20日に、▽ワンハイラインズ、▽タイのリージョナル・コンテナ・ラインズ(RCL)フィダー、▽ベンガルタイガーライン(BTL)──との共同運航で、2200TEU型の船を4隻投入し、ベトナム〜タイ〜インド東部航路「CIX7」の運航も始めた。

 長栄海運は、アジアの複数の地区で船腹スペースの代理権を自社運営に切り替えている。近洋航路の成長を見込んでいる表れだ。

 長栄海運は昨年11月、シンガポールの港湾運営大手、PSAインターナショナルと合弁会社を設立し、シンガポールにコンテナターミナルを設置するとも発表していた。長栄海運の出資額は18億台湾元(約87億円)、出資比率は49%。

 ワンハイラインズは、東南アジアに自社運営と共同運営を合わせて主要航路が26本ある。運航便数や寄港数が台湾4社の中で最も多い。

 陽明海運は、既存の華中〜インドネシア航路「CTI」に、CIM航路が加わることで、中国〜インドネシア輸送網が充実する。

 

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