ニュース 電子 作成日:2025年10月7日_記事番号:T00124513
高雄市政府は6日、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)楠梓園区(高雄市楠梓区)の高雄工場(Fab22)で、2ナノメートル製造プロセスの12インチウエハー試作に初めて成功したと明らかにした。TSMCは下半期(7~12月)に2ナノで量産を開始する予定で、高雄第1工場(P1)で年末に2ナノ量産を開始するとみられている。7日付工商時報などが報じた。
高雄市政府は7日から、TSMCから贈呈された記念ウエハーを高雄市政府四維行政センター(高雄市苓雅区)の1階に展示している(高雄市政府リリースより)
高雄市政府は7日、TSMCが2日、高雄市政府を訪れ、試作に成功した記念ウエハー「K1A001.00」を贈呈したと説明した。ウエハーには詩が刻まれており、冒頭の文字を縦に読むと「大南方新矽谷(大南方新シリコンバレー)」という語が現れる。
TSMCは16日に業績説明会を開催する予定で、沈黙期間中のためコメントはしなかった。
市場では、TSMCの2ナノは▽アップル、▽エヌビディア、▽クアルコム、▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、▽聯発科技(メディアテック)──など大口顧客の受注を獲得したとみられている。AI(人工知能)やハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)向け需要が拡大する中、生産や受注状況が業績説明会で注目される。
■高雄第6工場、1.4ナノか
TSMCの2ナノは、高雄工場と新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)宝山工場(Fab20)が生産拠点だ。
TSMCは2023年4月に高雄市で2ナノ工場を設置すると発表した。サプライヤーは、TSMCの高雄工場は5基の計画で、いずれも2ナノシリーズを採用すると説明した。来年下半期に量産開始予定の裏面電源供給ネットワーク(BSPDN)採用A16(1.6ナノに相当)を含む。
高雄第1工場は年末に2ナノで量産を開始する。第2工場(P2)は8月に設備を搬入し、来年第2四半期(4~6月)に量産を開始する予定だ。第3工場(P3)は24年10月に着工した。第4工場(P4)も最近着工した。第5工場(P5)は今年7月に着工の許可が下りた。27年第4四半期(10~12月)までに全5基が稼働する計画だ。
TSMCはA14(1.4ナノに相当)を採用する高雄第6工場の建設を検討しているようだ。A14は28年に量産する予定で、竹科の宝山工場第3、第4工場が推進する。今年着工する予定の中部科学園区(中科、中部サイエンスパーク)の工場4基が主要な生産拠点で、28年下半期に稼働する予定だ。
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