ニュース 自動車・二輪車 作成日:2025年10月20日_記事番号:T00124749
台湾でトヨタ車を製造する国瑞汽車は、2026年第2四半期(4~6月)からミニバン「ノア」と「ヴォクシー」の量産を開始するようだ。日本から主要部品7万台分を来年4月から海運で輸入する予定。完成車は26年第4四半期(10~12月)に日本で発売される。両車種の日本での販売規模は合計18万台。トヨタ自動車は、日本での販売状況によって、台湾での生産規模拡大や台湾生産車種の追加を検討する。20日付工商時報などが報じた。
ノアとヴォクシーの日本での年間販売台数は18万台以上。トヨタの富士松工場(愛知県刈谷市)で生産しているが、労働力不足に伴い、生産能力不足が深刻だ。
昨年8月末、国瑞汽車がサプライヤーと桃園市のホテルで決起大会を開催した際、国瑞汽車の古屋敷博文・総経理は、サプライヤー各社に対し、今年末までに認証を取得するように要望したという。台湾生産の完成車が日本へ輸出されるのは約15年ぶりとなる。
消息筋によると、来年4月から1年間で主要部品7万台分を海運で日本から輸入する。1カ月当たりコンテナ最大1000個分に相当する。海運大手3社の長栄海運(エバーグリーン・マリン)、陽明海運(ヤンミン・マリン・トランスポート)、万海航運(ワンハイラインズ)が輸送を担う。
初回の輸入部品は、生産用だけでなく、安全在庫の分も含まれる。台湾のサプライヤーもサンプル出荷をしており、来年年初から量産できるよう出荷の準備を求められている。第1段階は約1万~2万台分の見込みだ。
国瑞汽車はトヨタグループが70%、和泰汽車が30%出資している。年間生産能力は20万台で、昨年は14万5000台生産した。日本への輸出で、生産能力が20%増えるとみられる。
■25年の新車販売、40万台割れか
台湾市場の第1~3四半期(1~9月)の新車登録台数は29万6000台だった。9月に貨物税(物品税)条例の改正で自動車とバイクに対する買い替え補助金の支給が2030年末まで延長されたことを受けて、購入意欲に回復がみられ、業界では当初、第4四半期の新車登録台数は前年同期の11万2000台を上回ると予想されていた。
しかし、米国との関税交渉が長引いており、関税交渉によって輸入車の関税が引き下げられる可能性があるため、消費者が輸入車の購入を先送りしている。輸入車は大量に港に滞留している状況で、通年の新車登録台数は40万台を割り込む恐れがある。
一方、貨物税の改正で、補助金が最大10万台湾元(約50万円)に倍増したことで、台湾生産車の販売は回復している。
和泰汽車は7日、台湾生産スポーツ用多目的車(SUV)「カローラクロス」とセダン「カローラアルティス」の新型モデルを発表した。価格は73万5000元から。19日までに購入申し込みが8000台以上あり、月末までに1万台を超える見通しだ。
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