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シリコンフォトニクス開発拠点、高雄市に設置へ(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2025年10月21日_記事番号:T00124785

シリコンフォトニクス開発拠点、高雄市に設置へ(トップニュース)

 国家の中長期的な発展戦略や経済政策の策定などを担う国家発展委員会(国発会)の葉俊顕・主任委員(大臣に相当)は20日、シリコンフォトニクス(SiPh)技術の研究開発(R&D)拠点を高雄市に設置する方針で、南部の半導体クラスター(集積地)がAI(人工知能)産業を推進する重要拠点になると語った。▽シリコンフォトニクス、▽量子コンピューター、▽AIロボット──が、頼清徳・総統の台湾AI(人工知能)アイランド化構想を実現するためのAI新十大建設計画の鍵となる。21日付工商時報などが報じた。 

/date/2025/10/21/00siph_2.jpg葉・主任委員は20日、半導体サプライチェーンの米国進出はグローバル化の一環で、産業の空洞化ではないと語った(20日=中央社)

 国発会の葉・主任委員は20日、立法院(国会に相当)の業務報告で、AIが経済成長を牽引し、半導体に続く重要産業になると見なし、国家科学及技術委員会(国科会、NSTC)や経済部、数位発展部(デジタル発展部、moda)とともに、AI新十大建設計画を推進し、台湾のAIアイランド化を目指すと説明した。

 AI新十大建設計画は、▽シリコンフォトニクス、▽量子コンピューター、▽AIロボット──を核とし、▽コ・パッケージド・オプティクス(CPO)、▽ポスト量子暗号(PQC)、▽AIロボットシステム──などの技術発展で、世界にとって重要なサプライチェーン(供給網)を構築する。

 市場調査会社のリサーチ・インサイトの調査によると、シリコンフォトニクスの世界市場規模は2030年に81億3000万米ドルに拡大し、年平均成長率(CAGR)は25.8%に上る見通しだ。AI演算やデータセンターで、高帯域幅・低遅延・低消費電力の光電融合の需要が急増し、シリコンフォトニクス技術の重要性が高まる。

■AI生産額、世界5位目標

 葉・主任委員は、AI新十大建設計画の推進で、28年に生産額7兆台湾元(約35兆円)、高給の雇用機会18万件を創出し、台湾をAIの実力で世界14位以内にすると説明した。40年には、生産額15兆元以上、高給の雇用機会50万件を創出し、世界5位に引き上げる目標だ。

 計算センター(コンピューティングセンター)については、行政院が台南市帰仁区の沙崙智慧緑能科学城(沙崙スマートグリーンエネルギーサイエンスシティー、SSGESC)に建設するほか、民間企業では電子機器受託製造サービス(EMS)最大手の鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)が高雄市で建設すると説明した。

■AIバブルを否定

 AIバブル崩壊を懸念する声に対し葉・主任委員は、2000年のITバブル(インターネットバブル)崩壊当時と状況が異なると述べた。AIの発展に伴い、データセンターが次々と建設され、ノートパソコンやスマートフォンなど消費者向け電子製品にクラウドが普及していると指摘した。

 葉・主任委員は、AIやクラウドサービス関連の輸出が好調で、今年の域内総生産(GDP)成長率は5%を超える可能性があると予想した。26年は3%台を目指す。

 

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