ニュース 電子 作成日:2025年11月5日_記事番号:T00125105
市場のうわさによると、DRAM最大手、南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)は、大学院の修士卒の初任給を6万2000台湾元(約30万7000円)へと、従来の4万5000元から37.7%引き上げるようだ。ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の6万5000元以上に近づく。平均賃上げ幅は3〜10%とみられている。南亜科技は4日、賃上げの事実を認めたが、「うわさほど大幅な賃上げではない」と説明した。最近のAI(人工知能)需要で、DRAMは深刻な供給不足で、価格上昇が続いている。5日付経済日報などが報じた。

南亜科技は、賃上げ幅は正常な範囲内だと説明した。新入社員の初任給は、科学園区(サイエンスパーク)に入居する同業他社の水準を参考にして毎年調整しており、今年だけ引き上げているわけではないと説明した。
DRAM大手の華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)は4日、5日に業績説明会を開催する予定で、沈黙期間のため、ノーコメントとした。メモリーモジュール世界2位、台湾首位の威剛科技(Aデータ・テクノロジー)は、毎年賃上げを実施し、今年は3月に実施しており、賃上げ幅は従業員の評価によると説明した。
■南亜科技、DDR4生産8割
AI需要を受け、サムスン電子など大手3社が高帯域幅メモリー(HBM)やDDR5に注力し、DDR4の生産を停止する中、DDR4は供給不足で、価格上昇が続いている。
業界関係者によると、8ギガバイト(GB)DDR4の契約価格は、今年第4四半期(10〜12月)から3四半期連続で、7.5米ドル、10米ドル、12米ドルと上昇し、来年下半期(7〜12月)には12米ドルの高水準が続く見通しだ。
南亜科技の現在の月産能力は約6万5000枚で、うちDDR4が8割を占めている。
証券会社は、南亜科技は第4四半期から20ナノメートル製造プロセスと第2世代10ナノプロセス(1B)を採用してDDR4の生産に注力し、1Bの一部をDDR5生産に充てるとみている。
■10月売上高、過去4年で最高
南亜科技が4日発表した10月の連結売上高は79億800万元で、前月比18.7%増、前年同月の3.6倍で、過去4年で最高となった。1〜10月の連結売上高は、前年同期比49.3%増加の444億100万元で、過去3年の同期で最高だった。
南亜科技は第4四半期の見通しについて、製品価格がさらに上昇し、粗利益率の改善や利益増につながると予測した。来年も楽観している。
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