ニュース その他分野 作成日:2026年1月16日_記事番号:T00126411
米国商務省は15日、台湾との相互関税交渉が合意に達したと発表した。米国は台湾からの輸入品への相互関税率を従来の20%から、日本と韓国と同水準の15%に引き下げ、15%以上の既存関税には相互関税を上乗せしない。このほか、半導体や自動車部品、木材など通商拡大法232条に基づく分野別関税についても優遇措置を約束した。台湾側は、企業が米国で半導体やAI(人工知能)向け電子機器受託製造サービス(EMS)、エネルギーなどの分野に対し2500億米ドルを投資すること、政府が同額の最大2500億米ドルの信用保証を行うことを約束した。16日付工商時報などが報じた。
鄭・行政院副院長(右3)は米国時間15日、米国が発動する可能性のある通商拡大法232条に基づく関税措置に対し、台湾は世界で初めて、包括的かつ最高水準の優遇措置を獲得したと説明した(16日=中央社)
米国との関税交渉で台湾代表を務める鄭麗君・行政院副院長率いる行政院台美経貿工作小組は米国時間15日、米国のハワード・ラトニック商務長官らと相互関税の総括会議を行い、米台双方の窓口機関、駐米国台北経済文化代表処と米国在台協会(AIT)が投資に関する提携覚書(MOU)を署名した。
行政院台美経貿工作小組は米国との関税交渉で、4つの目標を達成したと説明した。具体的には、相互関税率は15%に引き下げられ、既存関税に上乗せしない。米国の主要な貿易赤字国の日本、韓国、欧州連合(EU)と同水準で、工作機械や手工具(ハンドツール)など従来型産業の競争力が大幅に向上すると説明した。
行政院台美経貿工作小組は、台湾は米国にとって貿易赤字が6番目に大きく、貿易赤字のうち半導体、情報通信技術(ICT)製品、電子部品が90%を占めると説明した。
■半導体生産40%を米国に
また、半導体や自動車部品、木材など通商拡大法232条に基づく分野別関税についての優遇措置が約束された。半導体については、米国で新たに工場を建設する企業に対し、建設期間中は計画する生産能力の最大2.5倍までは関税なしで輸入することができる。割当量を超えた場合、通商拡大法232条による関税を下回る優遇税率が適用される。工場完成後も生産能力の1.5倍まで関税なしで輸入することができる。

米国は15日、米グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアの「H200」など一部のAI向け半導体について、25%の関税を発動した。ただ、米国のデータセンター向け、米国での研究開発(R&D)、米国での民生用などの用途に対しては関税は免除される。台湾経済研究院(台経院、TIER)の張建一・院長は、台湾が米国に輸出するAI半導体の多くは米国のデータセンター向けのため、影響は限定的だと分析した。
一方、米国はさらに半導体、半導体製造設備、半導体搭載製品に対し、半導体関税を課す可能性がある。時期は米国と各国の貿易交渉が一段落した4月中旬になるとみられている。行政院台美経貿工作小組は、米国は半導体や半導体搭載製品に対し優遇措置を約束し、さらに台湾企業の米国工場の設置に必要な原材料や設備、部品なども関税免除が約束され、半導体サプライチェーン(供給網)の不確実性が大幅に低減したと説明した。
ラトニック商務長官は15日、CNBCのインタビューで、トランプ米大統領は任期中、台湾の半導体生産能力の40%を米国に移管する目標だと説明した。米国に工場を持っていない台湾のファウンドリーについては、100%の半導体関税が課される可能性があると説明した。
自動車部品、木材などに適用される分野別関税は合計15%以下となる。後発医薬品(ジェネリック医薬品)、後発医薬品の原材料、航空機部品、入手困難な天然資源に対してはゼロ関税が適用される。
■米台で半導体など投資拡大
行政院台美経貿工作小組は、米国側は、米国で台湾の科学園区(サイエンスパーク)のような産業集積地(クラスター)を構築する「台湾モデル」計画を受け入れたと説明した。台湾企業は米国で、半導体、AI向け電子機器受託製造サービス、エネルギーなど2500億米ドルを投資する。台湾政府は最大2500億米ドルの信用保証を設け、半導体やICT製品のサプライチェーンの投資拡大を支援する。
また、米国は台湾で、▽半導体、▽AI、▽軍需、▽セキュリティー、▽次世代通信──の「5大信頼産業」において、投資を拡大すると約束した。
行政院台美経貿工作小組は、米台間は貿易協議について関連する法律を審査しているところで、後日、米国通商代表部(USTR)と協議に署名すると説明した。
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