ニュース 自動車・二輪車 作成日:2026年6月3日_記事番号:T00128838
グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は1日、電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)の協力で、自動運転レベル4(高度運転自動化、手動操作・目視不要)の無人自動運転タクシー(ロボタクシー)を2028年にも高雄市に導入すると説明した。高雄国際空港(高雄市小港区)と市街地を結ぶ路線を開設し、将来はアジア各地にも展開する計画だ。自由時報などが報じた。
エヌビディアはロボタクシー向けモデル「Alpamayo 2 Super」を発表した(エヌビディアリリース)
ロボタクシーは、自動運転と人工知能(AI)技術を活用し、人間の運転手を必要としない旅客運送サービスだ。乗客は専用アプリで配車を依頼して乗車し、車内のモニターで目的地を設定したり、エンターテインメントシステムを操作する。移動の利便性とプライバシーを兼ね備える。現在は米国と中国が先行している。
エヌビディアのフアンCEOは1日の基調講演で、自動運転やAIエージェント(自律型AI)などについて話した(1日=中央社)
エヌビディアのフアンCEOは1日の技術カンファレンス「GPUテクノロジーカンファレンス(GTC)台北」で、自動運転技術は現在、産業レベルの量産に向けた転換期だと説明した。未来の自動車は本質的にロボットそのもので、ロボタクシーを実現するためには、現実世界を正しく認識、推論し、安全に運行できるAIインフラの構築が不可欠だと強調した。
中核となるのは、エヌビディアの自動運転車プラットフォーム「エヌビディアDRIVE Hyperion」だ。エヌビディアの自動運転車向けシステムオンチップ(SoC)「DRIVE Orin」や外部カメラ12台、車内カメラ3台、レーダー9台、超音波センサー12台、LiDAR(ライダー、光を使ったセンシング技術)2台を組み合わせたもので、高精度な環境認識と車両の位置特定を実現する。
■鴻海がCDMS
鴻海は、自動運転レベル4の車両のCDMS(設計・製造受託サービス)を担当する。鴻海の劉揚偉・董事長は、自動運転は鴻海の電気自動車(EV)事業の技術革新だと述べ、エヌビディアとの提携で、台湾は世界の自動運転のエコシステム(ビジネスの生態系)で重要な地位を築くと指摘した。
鴻海と裕隆集団と合弁の鴻華先進科技(フォックストロン・ビークル・テクノロジーズ)がEVのCDMSを手掛けている。
エヌビディアと鴻海のロボタクシーは、早ければ28年に高雄市に導入する。まずは高雄国際空港と市街地を結ぶ路線を開通し、その後、台湾高速鉄路(高鉄、THSR)の沿線に拡大する。アジア各地にも展開する計画だ。
このほか、配車サービスのUber(ウーバー)やベトナムのビンファストが「エヌビディアDRIVE Hyperion」を利用して、それぞれ欧州や東南アジアで、ロボタクシー計画を進めている。
陳・高雄市長は1日、GTC台北に出席した後、エヌビディア本部で智慧高雄灯塔計画の推進について協議したと説明した(高雄市政府リリース)
陳其邁・高雄市長は、高雄市は長年、スマートシティー向けプラットフォーム「シティーGPT」で鴻海と提携し、ソブリンAIプロジェクト「智慧高雄灯塔計画」でエヌビディアと提携していると説明した。ロボタクシー運行に必要な車両データやリアルタイム交通情報を提供し、高雄市をロボタクシー導入のモデル都市にしたいと表明した。
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