ニュース 石油・化学 作成日:2026年6月4日_記事番号:T00128866
台塑集団(台湾プラスチックグループ)の台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)の呂文進・総経理は3日、三菱ケミカル傘下の日本ポリプロ(JPP)のライセンス供与を受け、半導体製造工程のウエハー搬送の材料、メタロセンPP(ポリプロピレン)を開発していると明かした。今年末に量産を開始する予定だ。また、来年末までに炭化ケイ素(SiC)半導体(いわゆる第3世代半導体)向けの技術が完成する予定で、2030年までに電子材料の売上高構成比を30%に引き上げる目標だと表明した。4日付工商時報などが報じた。
台化の呂・総経理(3日=中央社)
台化が開発しているメタロセンPPは、低臭気、低揮発性有機化合物(VOC)の特性があり、半導体産業で求められる清浄度を満たす。既に半導体のウエハー搬送容器に採用されており、PP製のウエハー搬送容器で世界で3社目のサプライヤーだ。
台化は6月2~5日に開催されているアジア最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北)に初出展した。▽プラスチック材料、▽電子グレードの低炭素水素やガス、▽ファインケミカル、▽再生エネルギー、▽AI(人工知能)データセンター──が主なテーマだ。
■プラ製品、100億元規模
台化のプラスチック材料は既に、▽ドローン(無人機)、▽ヒューマノイド(ヒト型ロボット)、▽AIサーバー、▽AI対応パソコン、▽第5世代移動通信(5G)や第6世代移動通信(6G)、▽半導体向け搬送容器──などに採用されている。台化は既に、台湾製ドローンの熱可塑性材料の主要サプライヤーとなっている。
呂・総経理は、これらハイエンドのプラスチック製品の月産能力は500~600トンで、売上高は100億台湾元(約500億円)、全社の4%を占めると語った。今後、月産能力を1万トンまで拡大し、粗利益率は30%を超える見通しだ。
純度99.999%(5N)の低炭素電子グレード水素を27年第3四半期(7~9月)に量産する予定だ。また、半導体やパネル、発光ダイオード(LED)製造向けに電子グレードの特殊ガスを開発する計画だ。
ファインケミカル分野では、台化はポリイミド(PI)モノマー、フォトレジスト(PR)材料、ペロブスカイト電池材料の開発を進めている。うち、ペロブスカイト電池材料は太陽光電池のほか、低軌道衛星にも使われる。台化は4月に実験室を設置して試験生産を開始し、27年第1四半期(1~3月)に量産工場が完成する予定だ。
SiC半導体技術については、3年間の研究開発(R&D)を経て、2027年末に発表する予定だ。SiC半導体技術が加わり、30年に電子材料の売上高構成比は30%に上昇する予定だ。
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