ニュース その他分野 作成日:2026年8月25日_記事番号:T00130388
工業の経済団体、中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の潘俊栄・理事長は24日、近年の台湾経済はかつてない好況が続き、AI(人工知能)産業の発展は輝かしい一方、従来型産業は疲弊しているものの、国家と市民生活を支える重要なインフラだと指摘した。AI産業だけにリソースが偏らないよう、従来型産業に電力や水、土地、人材などのリソースを分配したり、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援したりし、生産性と競争力の向上に協力してほしいと訴えた。25日付工商時報などが報じた。
工総は24日発表した工総白書で、▽産業発展、▽エネルギーと環境、▽労使関係──など7つの分野で、130項目の政策提言を提出した(24日=中央社)
潘・理事長は、AIや半導体産業の発展は輝かしいが、従来型産業は疲弊しており、経済指標の好況ぶりと市民の経済的プレッシャーの格差は大きいと指摘した。2026年の実質域内総生産(GDP)成長率予測は11.05%と、過去39年で最も高く、「最も財源のある政府だ」と指摘し、均衡ある産業発展のための支援に財源を充てるよう要請した。AI産業だけでなく、あらゆる産業が成長すれば、企業が稼いで税金を納め、従業員に賃上げし、雇用することで、経済は持続的に発展し、好循環を生み出すと語った。
潘・理事長(中)は、最低賃金の引き上げについて、妥当な範囲なら支持すると表明した(24日=中央社)
■原発含めて多様なエネ政策を
工総は24日、政策の提言を行う「工総白書」を発表した。工総が実施した調査によると、企業が懸念する課題(複数回答可)は、労働者不足が76.6%と最多で、3年連続で首位だった。2位以下は、▽産業構造の転換、75.7%、▽エネルギー政策、63.1%、▽脱炭素政策、51.4%、▽貿易、46.8%──と続いた。

工総は、労働者不足に関連して、外国人労働者の受け入れに関する規制緩和を提言した。▽受け入れ枠の拡大、▽外国人ヘルパーに合わせて、就労年数を14年に延長、▽企業が外国人労働者を規定より多く雇用する場合に徴収する付加就業安定費の引き下げ──などを提言した。
工総は、エネルギー不足が台湾経済の成長を妨げないよう、電源構成(エネルギーミックス)とレジリエンス(強靱性)を見直すよう政府に求めた。再生エネルギーを増やすほか、原子力発電(原発)を電源構成に組み入れ、特定の電源に依存するリスクを下げることを提言した。
■地政学リスク、備蓄や台湾生産を
工総は、地政学的リスクで原材料のサプライチェーン(供給網)が寸断する可能性を考え、液化天然ガス(LNG)や半導体向け高機能化学品、レアアース(希少金属)は戦略物資の備蓄に盛り込むべきだと訴えた。
市民の健康やインフラの維持管理に必要な医薬品や医療機器、特殊鋼などは、台湾生産を推進すべきだと提言した。
工総は、両岸(中台)で公的な交流が制限される中、民間交流を支援するよう提言した。規定に違反していないなら、民間団体が中国を訪問し、経済や社会、学術、文化など政治以外の分野で交流したり、視察したりすることを、前向きに捉えるべきだと主張した。
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