ニュース 電子 作成日:2026年8月31日_記事番号:T00130497
半導体パッケージ基板(IC基板)世界最大手、欣興電子(ユニマイクロン・テクノロジー)は28日、中国で製造したプリント基板(PCB)の生産地を台湾製と偽装したとして、妨害農工商罪の疑いで、台湾桃園地方検察署(地検)に同日、家宅捜査されたと発表した。14人が事情聴取された。ユニマイクロンの鍾明峰・シニア副総経理は、一部の多層PCBは、ユニマイクロンの中国工場で一部の製造工程を完了した後、台湾に輸送して加工しているため、最終生産地をどう認定するかの問題だと説明した。29日付工商時報などが報じた。

桃園地検は29日、ユニマイクロンが中国で製造したPCBを台湾に輸送し、台湾製と生産地を偽装したとして、妨害農工商罪、文書偽造罪の疑いがあるとして、28日午前、ユニマイクロンの桃園市亀山区の本社と中壢区の合江工場を家宅捜査したと説明した。
桃園地検は28日、PCB事業処の王・総経理ら14人を事情聴取した。29日に▽王・総経理、保釈金1500万元(約7500万円)、▽呉・副総経理、1200万元、▽合江工場の曽・工場長、500万元、▽製造部の周・経理、250万元、▽業務部の劉氏、30万元──で保釈され、残り9人は帰宅した。
ユニマイクロンは、検察の捜査に全面的に協力すると説明した。現時点は通常通り運営しており、財務や事業への深刻な影響はないと説明した。
■代替先の確保困難
ユニマイクロンは、ファウンドリー大手の聯華電子(UMC)グループのPCB、IC基板メーカー。ABF基板、BT基板、高密度多層(HDI)、フレキシブルプリント基板(FPC)などを生産している。AI(人工知能)サーバーやハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)、ネットワーク機器、スマートフォンなどの消費者向け電子製品、カーエレクトロニクスなどに使われている。

ユニマイクロンは台湾や中国、タイなどに生産拠点がある。ABF基板やBT基板、HDIは、台湾と中国で生産している。
ユニマイクロンの第2四半期(4〜6月)の連結売上高は前期比15%増、前年同期比32%増の428億9000万元だった。製品別の売上高構成比は、▽ABF基板、52%、▽HDI、27%、▽PCB、9%、▽BT基板、9%──など。用途別では、▽AIデータセンター、61%、▽モノのインターネット(IoT)、24%──などだった。
シンクタンクの智璞産業趨勢研究所(ウイットロジー・マーケットトレンド・リサーチ・インスティチュート)の林偉智・執行副総経理は、米国向けのハイエンドサーバーや半導体などは、顧客が中国での製造を認めていないが、ハイエンド基板は台湾の生産能力が不足しており、生産調整が困難だと指摘した。ユニマイクロンはハイエンド基板で技術的優位性があり、同業他社の生産能力が逼迫(ひっぱく)する中、顧客は短期間で代替の調達先を見つけるのは難しいと説明した。
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