ニュース 電子 作成日:2026年9月1日_記事番号:T00130525
IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)は31日、総額39億米ドルの海外転換社債(CB)を9月8日に発行すると発表した。そのうち、グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアが90%に相当する35億米ドルを引き受ける。エヌビディアが台湾企業に投資するのは初めて。両社の協業が、従来のエッジAI(人工知能)、パソコン、スマートカーから、AIインフラのカスタムAIアクセラレータ(XPU)設計へと拡大する。1日付工商時報などが報じた。

39億米ドルの海外転換社債発行は、台湾企業で過去最大規模。エヌビディアのほか、米グーグルの持ち株会社のアルファベットも引き受ける。
メディアテックは、エヌビディアのAIインフラプラットフォーム「NVLink Fusion」を採用し、ハイパースケーラー(大規模なクラウドサービスプロバイダー)などのカスタムXPUの設計を支援し、AIファクトリーに導入する。
■循環投資を否定
エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は、メディアテックはXPU設計の実力があり、NVLink Fusionを導入することで、カスタマイズXPUをエヌビディアのデータセンターやネットワークアーキテクチャにスムーズに接続できると説明した。
オープンAIなどの顧客への投資に続く「循環投資」との見方に対しフアンCEOは、メディアテックの実力を信頼しており、10年にわたる長期的なロードマップで、双方に巨大な収益をもたらすと説明した。
メディアテックの蔡力行・執行長(CEO)は、AI市場の変化は著しく、ハイパースケーラーや企業のデータセンターから、デスクトップ型スーパーコンピューターに至るまで、コンピューティング需要は巨大だと指摘した。エヌビディアとの協業で、顧客の半導体チップの市場投入を早められると述べた。
■あすセミコン開幕
業界では、エヌビディアとアルファベットのメディアテックへの投資が、台湾の半導体サプライチェーン(供給網)やAIの発展に与える影響は大きいとみられている。メディアテックが大部分の生産を委託しているファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)や半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手の日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)などの受注が増えると予測した。
エヌビディアとメディアテックの今回の発表は、あす9月2日から世界最大規模の半導体展示会、国際半導体展(セミコン台湾)が台北南港展覧館(TaiNEX)で開催される直前のタイミングだ。アジア最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北)の前日に当たる6月1日にも、エヌビディアとメディアテックは共同開発したPC向けAI半導体「エヌビディア RTX Spark」を発表していた。
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