ニュース 電子 作成日:2026年9月2日_記事番号:T00130557
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の何軍・先進封止(アドバンスドパッケージング、AP)技術サービス副総経理は1日、高雄市岡山区・橋頭区の白埔産業園区に、先進封止材料・設備の検証ラインを設置すると発表した。入居した材料・設備サプライヤーは、検証後、問題があれば、近くの実験室で修正し、またすぐに検証できる。検証にかかる時間はこれまで1年以上かかっていたが、25~50%短縮できると見込む。2日付工商時報などが報じた。
経済部は、AIやハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)などの発展に伴い、先進封止は全世界の半導体産業の競争の主戦場となっていると説明した(経済部リリース)
白埔産業園区の面積は88.73ヘクタールで、そのうち産業専用区は53.63ヘクタールの計画だ。経済部は、AI(人工知能)向け先進封止材料や設備を中心に、第3四半期(7~9月)から入居企業を募集すると説明した。
何・副総経理は、TSMCは白埔産業園区の3ヘクタールの用地に建物2棟を建設する予定だと説明した。小型クリーンルームや実験室を設置し、次世代の先進封止技術や設備、材料の検証と合同研究開発(R&D)を行う。人材育成センターも設置し、半導体のハイエンド製造プロセスや設備の専門人材を育てる。
何・副総経理は、TSMCは白埔産業園区に固定の量産ラインは設置せず、柔軟に調整可能な「ミニループ」方式で、先進封止の製造プロセスのモジュールを設置すると説明した。3次元IC(3D IC)技術は1年間ごとに世代が変わるため、大型の量産ラインを設置しても、短期間で使えなくなると指摘した。
■総力戦で開発
何・副総経理は、AIの発展に伴い、先進封止の需要が拡大しており、2027年にはTSMCの先進封止技術、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)の年平均成長率(CAGR)は80%以上を超える見通しで、29年も成長が続くと予測した。
TSMCの何・副総経理(1日=中央社)
一方、半導体後工程の設備のサプライヤーは、世界上位5位のファウンドリーと比較して、売上高は6.5%にすぎず、研究開発費用は5.4%にすぎないと説明した。そのため、サプライヤーが自社1社だけで、世代がすぐに変わる技術の開発コストを負担するのは難しいと指摘した。白埔産業園区は企業が総力戦で戦うプラットフォームになると説明した。
何・副総経理は、白埔産業園区では、入居した設備や材料のサプライヤーは、検証後、問題があれば、近くの実験室で修正し、またすぐに検証することができると説明した。現在、先進封止設備の検証は1年以上かかるが、検証ラインと研究開発チームが隣接する白埔産業園区なら、フィードバックは従来の数カ月、数週間単位から、数時間単位まで短縮でき、1年以内の検証完了を目標にしていると説明した。
■3D ICアライアンス
きょう2日に開幕する世界最大規模の半導体展示会、国際半導体展(セミコン台湾)を前に、何・副総経理は1日、3D ICに関する技術フォーラムに出席した。25年に発足した3D ICの業界団体「SEMI 3D IC AMA(アドバンスド・マニュファクチャリング・アライアンス、3DICAMA)」で共同主席を務める何・副総経理は、AIの発展に伴い、システムはますます複雑化しているため、システムインテグレーターもアライアンスに加盟する必要性が高まっていると説明した。
何・副総経理は、業界で共通のプラットフォームを構築する必要があると訴えた。ファウンドリーやパッケージング・テスティング(封止・検査)、システム、設備、材料メーカーが集結し、共同検証や標準化を推進することで、開発から量産までの期間を大幅に短縮できると語った。
3DICAMAアライアンスは現在、45社が加盟している。25年に、▽半導体製造装置の最大手、米アプライドマテリアルズの台湾子会社、台湾応用材料(アプライドマテリアルズ台湾)、▽カールツァイス──など9社が加わった。
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