ニュース 電子 作成日:2026年9月3日_記事番号:T00130582
世界最大規模の半導体展示会、国際半導体展(セミコン台湾)が2日開幕し、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)をはじめ、AI(人工知能)関連企業の経営者5人が出席したフォーラムで、「AI需要は巨大で、過去数十年見たことがない急成長だ」と口を揃えた。AIインフラ需要の長期的な成長を予想した。3日付工商時報などが報じた。
左からASEHの呉・営運長、TSMCの侯・副共同営運長、メディアテックの蔡・執行長、鴻海の劉・董事長、ユニマイクロンの簡・董事長(2日=中央社)
フォーラムは、▽TSMCの侯永清・シニア副総経理兼副共同営運長(COO)、▽電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)の劉揚偉・董事長、▽半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手の日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)の呉田玉・営運長、▽IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)の蔡力行・執行長(CEO)、▽半導体パッケージ基板(IC基板)大手、欣興電子(ユニマイクロン・テクノロジー)の簡山傑・董事長──の5人が登壇した。
2日の時価総額は5社合わせて76兆4500億台湾元(約380兆円)に上る。台湾のAIサプライチェーン(供給網)を代表するメンバーだ。
■工場20基を同時建設
TSMCの侯・副共同営運長は、昨今のAI需要は過去30年に見たことがないペースで拡大していると指摘した。例えば、TSMCが2025年末時点で需要に対応するために計画していた設備調達を1とすれば、その後わずか1四半期(3カ月)で1.5倍に拡大し、7月時点では1.9倍に上ったと説明した。TSMCは顧客の需要に対応するため、台湾や海外で工場を20基近く同時に建設しており、從來の4〜5基よりはるかに多いが、それでも顧客に足りないと言われると述べた。
侯・副共同営運長は、工場を30基を建設できないかと顧客に質問されたが、単に設備投資を増やせばいいのではなく、エンジニアなどの人材や設備、材料などエコシステムを拡大できるかが問題だと指摘した。AIの発展に伴い、半導体の性能を向上させるだけでは不十分で、製造やパッケージングなどサプライチェーンが協力して需要を満たさなければならないと説明した。
■「台湾と生産」へ
鴻海の劉・董事長は、AIの発展と地政学的リスクに直面する中、台湾のサプライチェーンは、「Made in Taiwan(台湾で生産)」から「Made with Taiwan(台湾と協力して生産)」に転換すべきだと指摘した。台湾が築き上げたIP(知的財産)、ノウハウ、品質、スピードといった強みを活かし、消費市場で現地と共同生産し、台湾のサプライチェーンを世界に移植すべきと語った。
メディアテックの蔡・執行長は、パソコンからスマートフォンまでAIが搭載され、AI時代に突入し、技術や柔軟性、迅速な量産能力が台湾の強みだと説明した。
ユニマイクロンの簡・董事長は、AI半導体の複雑化に伴い、IC基板の生産能力、用地、電力、人材、材料や設備いずれの供給能力も圧力に直面していると指摘した。一方、半導体の成熟製造プロセス、インターポーザー(中間基板)、シリコンフォトニクス(光電融合、SiPh)などの分野は新たな商機が生まれると説明した。
■AI産業は初期ステージ
セミコン台湾主催の国際半導体製造装置材料協会(SEMI)のアジット・マノチャ総裁兼CEOは、2030年に世界の半導体生産額は2兆米ドルに上る見通しで、そのうち台湾は協力なAIの重鎮で、最も信頼できるパートナーだと語った。
AIバブル崩壊について質問され、マノチャCEOは、AIはまだ初期段階で、量子コンピューティングなど新たな技術も到来し、今後も長期的に発展すると予測した。

セミコン台湾の会場は台北南港展覧館(TaiNEX)で、企業1300社がブース4300小間を出展している。半導体業界関係者など、世界65カ国・地域から10万人以上が来場する見通しだ。会期は4日まで。
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