ニュース 電子 作成日:2026年10月14日_記事番号:T00131319
半導体テスティング(検査)大手、京元電子(KYEC)は13日、米国での工場設置計画について、グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアとの前払い契約の締結を発表した。エヌビディアが前払金を払い、KYECの検査能力を確保する。サプライチェーン(供給網)関係者によると、新工場は米国テキサス州が有力候補で、2028年に稼働する計画だ。14日付工商時報が報じた。

KYECは今年7月、最大14億米ドルを投じて米国に工場を設立する計画を発表していた。
KYECは、米国工場設置は巨額の投資が必要なため、もし長期的な受注が確保できなければ、リスクが高いと指摘した。前払金契約で、受注見通しが立てやすくなり、米国工場計画を進めやすいと説明した。前払金の金額など契約の詳細は公表していない。
米国新工場は28年に小規模で稼働する予定だ。当初は、台湾で先進封止のチップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)を終えた半導体を米国に輸送して検査する。米国で先進封止能力が整備されれば、米国で封止、検査まで完結できるようになる。
KYECの米国新工場は、既存の工場や建物を購入して、設備を搬入、ラインを整備し、立ち上げ期間を短縮するとされる。業界関係者は、半導体の製造や封止のサプライチェーンに近いテキサス州が有力候補だと指摘した。1〜2カ月以内に建設地が決まる見込みだ。
エヌビディアが台湾の半導体メーカーに前払金を払い、米国工場設置を支援するのは初めて。前払金は、検査サービス料金と順次相殺する。
エヌビディアは、パッケージング・テスティング(封止・検査)大手の米アムコー・テクノロジー、ICパッケージ基板大手のイビデンにも、前払いを提供すると報じられている。
■AI半導体の複雑化、検査需要増加
KYECは、エヌビディアのBlackwell(ブラックウェル)やRubin(ルービン)シリーズのGPUや特定用途向けIC(ASIC)、中央演算処理装置(CPU)などの高性能半導体の検査需要を受け、今年の設備投資を既に500億元に引き上げた。
証券会社は、ルービンは前世代のブラックウェルより構造が複雑で、検査時間は5割以上長くかかると予測した。
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