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iPhone5、鴻海が試験生産


ニュース 電子 作成日:2011年3月22日_記事番号:T00028925

iPhone5、鴻海が試験生産

 22日付工商時報が外電報道を基に報じたところによると、鴻海科技集団(フォックスコン)が米アップルのスマートフォン、「iPhone」次世代機種(iPhone5)の試験生産を開始した。アップルは東日本大震災の影響を考慮し、発売時期を第3四半期に延期したほか、急きょ訪台してサプライヤーに優先供給を求めたもようだ。

 部品メーカーによると、次世代iPhoneは、CPU(中央処理装置)にアップルのデュアルコア「A5」以上を搭載し、500万画素以上のデジカメレンズがiPhone4と同じく両面に付く。さらに、かざすだけで読み取り可能な近距離無線通信規格(NFC)に対応した電子マネー機能を備え、いわゆる「おサイフケータイ」が実現する見通しだ。また、傷が付きにくいガラスを使った静電容量方式タッチパネルは4インチへと大画面化され、金属フレームを採用してiPhone4で起きた電波受信障害問題への対応を図るという。

台湾サプライヤーの値上げ受け入れ

 これら部品の調達先には、台湾メーカーも多く含まれる。アップルはiPhone4やタブレットパソコン、iPad2が人気のため供給不足となる中、東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故の影響により第2四半期も日本のサプライチェーンの混乱が続くとみて、アジア調達担当者を訪日させて原材料・部品供給不足の状況を確認した後、台湾でサプライヤーと対応を協議したもようだ。この際、アップルへの供給を最優先とするよう求めると同時に、サプライヤーの値上げ要求を受け入れ、部品供給が途絶えないよう先手を打ったとされる。

 鴻海のほか、次世代iPhone向けサプライヤーとみられる台湾メーカーは、デジタルカメラ用レンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)、タッチパネルの宸鴻集団(TPKホールディング)、勝華科技(ウィンテック)、コネクターの正イ精密工業(イは山の下に威、フォックスリンク)などで、各社の業績への貢献が期待できる。

【表】