ニュース 運輸 作成日:2012年9月11日_記事番号:T00039313
台湾初のライトレール(軽量軌道、LRT)が高雄市に誕生することが確定した。行政院経済建設委員会(経建会)が10日、高雄環状LRT建設修正計画案を承認した。総工費は165億台湾元(約430億円)。2015年に一部開通、19年に全線開通を予定している。高雄都市交通システム(MRT)、台湾鉄路(台鉄)と合わせた市内交通網で、台湾高速鉄路(高鉄)、高雄港、高雄国際空港(小港空港)と連絡し、陸海空の交通ネットワークが強化される。11日付聯合報などが報じた。
高雄環状LRTは、景観に配慮した架線レスシステムが採用される(高雄市政府捷運工程局提供)
高雄環状LRTは、台鉄の前鎮操車場~高雄MRT西子湾駅をつなぐ第1期の水岸(ウォーターフロント)線8.7キロメートルが今年末に着工し、14年末の試運転を経て15年に開通する。第2期13.4キロは地下化工事の完成に合わせ19年に開通する計画だ。これにより全長22.1キロ、36駅が結ばれ、高雄市を一回りする環状線が完成する。高雄MRT紅線の凱旋駅、凹子底駅、橘線の哈瑪星駅(計画中)、台鉄が路線地下化工事で建設中の大順駅、鼓山駅、美術館駅の、計6駅で乗り換え可能になる。
高雄LRT路線図計画(高雄市政府捷運工程局リリースより)
高雄MRT、利用者5割増へ
高雄市政府捷運工程局は、高雄環状LRTの1日当たり旅客輸送量は延べ8万7,000人が見込まれ、高雄MRTの旅客輸送量は第2四半期の同16万人(開通当初9万人)から、乗り換え効果で52%の増加を見込む。
高雄市政府は、高雄軟体科技園区(高雄ソフトウエア・テクノロジー・パーク)のほか、建設中の高雄港旅客ターミナル、港埠旅運中心や国際会議場、世界貿易展覧会議中心(KECC)をつなぐ高雄環状LRTは、今後3年で最も重要な建設プロジェクトだと強調した。経建会の承認に先駆け8月末に入札募集を開始している。
高雄環状LRTは行政院が08年に敷設を閣議決定し、当初は民間が参加するBOT(建設、運営、譲渡)方式を予定していた。09年、10年に入札募集を行ったが世界金融危機や高雄MRTの経営不振で応札がなく、高雄市が自ら建設することとなった。総工費165億元のうち、中央政府が64億元を補助し、土地購入費用などのほか、高雄市政府が18億元を実質負担する。
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