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マラソン大国台湾、人口密度で世界一


ニュース 社会 作成日:2013年9月10日_記事番号:T00045822

マラソン大国台湾、人口密度で世界一

 台湾では今年、42.195キロメートルのフルマラソン、これを超える距離を走るウルトラマラソンの大会が97回開催される予定で、米国、ドイツ、日本に続く世界4位の「マラソン大国」となっている。人口密度から見れば世界一だ。2020年夏季五輪の東京開催決定でスポーツに注目が集まる中、暑さが和らぐ9~12月には台湾全土で週平均5回以上のマラソン大会が開催される予定で、ブームがますます盛り上がりそうだ。10日付中国時報が報じた。

 マラソン情報サイト、跑者広場(台北マラソン)と運動筆記(スポーツノート)に掲載されている今年開催のマラソン大会(42.195キロ未満も含む)は211回と前年の149回から1.4倍に伸び、06年の73回に比べると3倍近い。

 マラソン大会の参加者数は1万人を超えることもざらで、毎年12月に開催される台北マラソンには8年連続で10万人以上が参加した。各回6,000人として計算すれば今年のマラソン大会参加者は延べ127万人と、初めて100万人を突破する。来年は合計約250回開催され、参加者数は延べ150万人まで伸びる見通しだ。

参加料6億元以上

 マラソン大会の参加料を1人当たり500台湾元として計算すれば、市場規模は今年6億元(約20億円)を上回る。参加者の現地での宿泊およびその他消費も期待でき、開催地にもたらす経済効果は大きい。こうした背景により、地域観光と結び付けたアイデア満載の大会の開催が相次いでいる。

 9月29日には世界最小規模の離島周回マラソンとして、緑島(台東県)の環島公路を走って島を2周する大会が開催される。10月20日に再開される艋舺杯(台北市万華の旧称)マラソンは、出発・ゴール地点が新店渓・華江橋の下のため、走り終わった後に皆で食事を楽しむのも一興だ。12月22日には南投県の集集鎮で、沿道の各地点にスタンバイした演奏団体の音楽による声援を受けながら走る、台湾初の音楽マラソンが予定されている。

海外大会の参加支援団体も

 世界各地のマラソン大会への出場をサポートする非営利団体もある。一番人気は台北跑者(台北ランナー)で、マラソン大会完走330回以上の台湾最多記録を持つ黄政徳氏らが00年に設立した。前出のインターネットサイト、跑者広場を通じて海外のマラソン大会の情報を発信している。

 ベルリンマラソンやポーランドのワルシャワマラソンにカップルで参加したという呉さんと廖さんは「海外でマラソン大会に参加すれば、自分の足で街を見て回ることができ、とても思い出深い」とその魅力を語った。

【図】