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ソフトクリーム市場、冬に熱い商戦


ニュース 商業・サービス 作成日:2013年12月9日_記事番号:T00047476

ソフトクリーム市場、冬に熱い商戦

 12月に入り寒さが増す中、ソフトクリーム商戦が活気を帯びている。かつては夏の定番商品で夏冬で売れ行きに大きな差があったが、冬でもよく売れるようになった。今年は全家便利商店(台湾ファミリーマート)、セブン-イレブンのコンビニエンスストア大手2社が店頭販売を始め、パイナップルケーキなど食品土産の製造販売老舗、新東陽もこのほど参入。年間30億~40億台湾元(約105億~140億円)の市場を狙い、各社がしのぎを削っている。9日付工商時報などが報じた。


新東陽は大型看板で製品をアピール。各社の製品を食べ比べてみるのもよいかもしれない(9日=YSN)

 新東陽はかつて1980年代に販売しており、今回は再参入となった。同社のソフトクリームは▽バニラ▽鉄観音茶▽雪塩黒糖▽ダージリン──の4種類で、バニラと鉄観音を先行発売しており、雪塩黒糖とダージリンは来週にお目見えの予定だ。販売価格はバニラが35元でその他は45元。使用食材は台湾産にこだわり、牛乳は光泉牧場(KCデイリー)の乳香世家、鉄観音茶は台北市木柵区農会(農協)、黒糖は台湾糖業(台糖)から取り寄せている。同社の忠孝一店(台北市大安区)で先月末より一部商品の販売を開始し、1日平均800~1,000本が売れたという。今月22日には、フォルモサ高速公路(国道3号、基隆市~屏東県)の関西服務区(サービスエリア)内店舗で販売を開始、来年には台湾全土の直営店30店舗のうち、10店舗に拡大する予定だ。冬季に再参入することについて同社は、夏季はカップアイスやアイスキャンディーなどを中心に消費者の選択肢が多いが、冬季は味にこだわったソフトクリームが売れると判断したためと説明した。

 台湾でソフトクリームの店頭販売を40年以上続けているのは、食品大手の義美食品(I-Meiフーズ)だ。台湾全土の70店舗余りのうちほぼ全店で販売し、ロングセラー商品となっている。販売価格は1本25元からだ。

 一方、低価格で支持を集めるのはマクドナルド(15元)と家具販売世界最大手、IKEA(10元)だ。

セブン、10日で10万本

 コンビニ業界で今年先陣を切ったファミリーマート(全土2,895店)は、日本のソフトクリーム材料最大手、日世と独占提携。3~10月に500万本を販売した。11月末までに販売店舗を313店舗に拡大し、10~11月だけで250万本と絶好調だ。一部店舗では販売価格30元でチョコレート味も発売した。

 一方、セブン-イレブン(同4,861店舗)は全土10店舗(台北、高雄、台南市)で、よつ葉乳業の十勝産生乳を100%使ったソフトクリームを10月末から販売中だ。販売価格は35元。販売当初は、販売店舗に関する問い合わせ電話が100本以上に上った他、インターネットで話題を呼び、発売からわずか10日で10万本を販売。長蛇の列ができるほどの大盛況で、今後は販売店舗の拡大を見込む。

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