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世界初の高速道路全面ETC化、来年1月2日スタート


ニュース 運輸 作成日:2013年12月19日_記事番号:T00047707

世界初の高速道路全面ETC化、来年1月2日スタート

 台湾全土の高速道路に来年1月2日、通行料金の自動料金収受システム(ETC)が世界で初めて全面導入され、走行距離に応じて課金が行われるようになる。台北~高雄の走行時間が最大30分短縮するなど、料金所のスムーズな通過による渋滞緩和の効果が期待される。19日付聯合報などが報じた。

 交通部台湾区国道高速公路局(高公局)によると、39年続いた現行制度からトラブルなく移行を図ること、および料金所の撤去作業のため、30日午前0時から来年1月1日午後12時までの3日間は通行料金を無料とする。

eTag利用を呼び掛け

 高公局は、ETC関連サービスは無料期間中も提供すると強調し、全土の高速道路に計319カ所設けられたセンサーゲートに対応する小型ラベル「eTag(イータグ)」を、未取得の場合は早急に手続きするよう呼び掛けた。高速道路を利用する自動車700万台余りのうち、eTag使用車は約530万台。残りの現金払い、回数券、車載器(OBU)は利用できなくなる。

 今後の支払い方法は3種類だ。eTag利用の場合、あらかじめ銀行口座からやクレジットカードで、または遠通電収(FETC)のサービスセンターやコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどでチャージ(入金)しておけば、高速道路を利用した際に自動的に引き落とされる。通行料金は1割引が適用される。eTagがない場合は、指定の銀行口座からの自動引き落としを設定するか、利用後にFETCのサービスセンターやコンビニエンスストア(手数料5元)でその都度支払う方法がある。

高くなるケースも

 高公局は、走った分だけ支払う公平な通行料金制度が実現すると説明した。通行料金は▽小型車(普通車、軽トラック)、1日1キロメートル当たり1.2台湾元(約4.2円)▽大型車(バス、トラック)、1.5元▽トレーラー連結車、1.8元──。ただし、20キロまでは一律無料で、200キロ以上は長距離割引で25%引きとし▽小型車、0.9元▽大型車、1.12元▽トラック、1.35元──となる。春節(旧正月)など連休期間は一律料金とする。

 新料金制度では、例えば小型車でeTag割引を計算に入れない場合で、台北~高雄は342元(現行360元)、台北~台中は159元(同160元)、台北~桃園は5元(40元)と現行より安くなる。一方、基隆~台北は無料だったのが5元かかるようになる。

 新制度の当面の対象は南北に走る中山高速公路(国道1号、基隆~高雄)、フォルモサ高速公路(国道3号、基隆~屏東県林辺)、台北連絡線(国道3号甲、台北~新北市深坑)、蒋渭水高速公路(国道5号、台北~宜蘭県蘇澳)で、東西に走る国道2号(桃園国際空港~鶯歌)などは今後2年間、通行料金を徴収しない。

 陳欧珀立法委員(民進党)らは、国道5号の通行料金徴収によって、一般道が大混雑して観光客の足が遠のき、地域の発展を妨げると訴えた。交通部は、国道5号の建設には881億元を投じており、利用者負担の原則から通行料金を徴収すると説明した。見直すかどうかは半年間様子を見てを決めるとしている。

【表】