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ASUSの超低価格スマホ、予約滑り出し好調


ニュース 電子 作成日:2014年4月9日_記事番号:T00049655

ASUSの超低価格スマホ、予約滑り出し好調

 華碩電脳(ASUS)は8日、スマートフォン市場開拓の上で重要機種と位置付ける超低価格「ZenFone」3モデルの予約受付を台湾市場で開始、最初の3時間で3万台に上る好調な滑り出しとなった。沈振来執行長は、下半期にはスマホ新機種3モデルの追加投入を予定しており、今年の出荷目標500万台は必ず達成できると強調した。9日付工商時報などが報じた。


施董事長(右)は、立法院を占拠した学生グループがインターネットの威力を示したことを挙げ、オンラインショップによる直販を始めたことを明らかにした(同社リリースより)

 「ZenFone」のうちディスプレイサイズ5インチの「ZenFone5」は、本体価格が1.6ギガヘルツ(GHz)版で4,490台湾元(約1万5,000円)だ。中国の小米科技(小米、シャオミ)が5.5インチの「小米ノート」で約3,965元を実現しているものの、中国以外の大手ブランドとしては踏み込んだ低価格で注目を集めている。

 「ZenFone」シリーズはCPU(中央演算処理装置)にインテルのアトムプロセッサーを採用しており、「ZenFone5」では1.6GHz版と2.0GHz版の2種類を用意した。2.0GHz版の本体価格は4,990元。背面側に800万画素カメラ搭載を搭載している。6インチの「ZenFone6」は本体価格6,990元。CPUは2.0GHzで1,300万画素カメラを搭載する。色はいずれもブラック、ホワイト、レッドの3色。

 「ZenFone5」は中華電信の30カ月(1~12カ月目まで月額料金533元、13~30カ月目までが同643元)プラン契約で本体価格が0元となる。「ZenFone6」は1,490元だ。なお、本体価格99米ドルと発表し、注目を集めていた4インチの入門モデルはバッテリーの改良中のため、5月発売となる見通しだ。

 「ZenFone」シリーズは同社の「ASUSストア」やヤフー!奇摩、PCホームオンラインなどのオンラインショップをはじめ、一部機種では台湾ファミリーマート(全家便利商店)でも予約を受け付けている。出荷は今月18日から行う。同社は台湾向けに5インチ5万台、6インチ3万台の在庫を用意した。11日には北京でも発売記者会見を行う。

中国ブランドと対決へ

 施崇棠董事長は、今年の販売目標達成の上では、聯想集団(レノボ)、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)、北京小米科技などとの対決は避けられないと強調した。

 その上で「消費者は賢くなっており、企業は誠実なのが一番だ。飢餓マーケティングの手法はASUSに合わない」と述べ、入手困難、数量限定など希少性を強調し、顧客の購買意欲をあおる小米の手法を批判した。

 また今後は同社の経験、品質、マーケティング、サービス、コスト、販売チャネルなど各分野での効率を極限まで高め、スマートフォン市場において、低価格高品質の製品を提供する「ユニクロ」や「ザラ(ZARA)」のような存在になりたいと語った。

 一方、マイクロソフト(MS)がスマートフォン向けOS(基本ソフト)ウィンドウズフォン(Windows Phone)8.1のライセンス料を無償化したことを受け、ウィンドウズ搭載製品を投入する予定はあるかとの質問に対し沈執行長は、「過去の経験から先陣を切って市場に入った場合の成功率は6%にすぎない。当社としては機が熟するのを待って参入したい」と話した。  

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