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iPhone6中国発売10月か、鴻海は連休返上で生産


ニュース 電子 作成日:2014年9月29日_記事番号:T00052958

iPhone6中国発売10月か、鴻海は連休返上で生産

 中国メディアの報道によると、アップルの新スマートフォン「iPhone6/6プラス」が同国でも10月10日に発売されるとの観測が浮上している。中国の工業信息化部(工信部)の幹部が同製品の審査が最終段階に入っていると明かしたことが発端で、組み立てを受注している鴻海精密工業の鄭州工場(河南省)では、国慶節(建国記念日、10月1日)連休を返上して生産に当たるとみられる。29日付経済日報などが報じた。


26日から台湾でもiPhone6の販売が始まり、通信キャリア大手の遠伝電信(ファーイーストーン・テレコム)では3日間で2万台が売れた(26日=中央社)

 別の報道によると、アップルの直営店「アップルストア」の販売員が、10月10日の発売に向けた研修を間もなくスタートし、7日から販売準備に入ると漏らしたとされ、信ぴょう性を高めている。ただ、アップルはまだ次回販売地域を発表していない。

 市場の観測では中国での初期出荷台数は「6」が600万台、「6プラス」が50万台の予定とされ、人気の高い6プラスは中国でも品不足となる見通しだ。販売価格は「6」が5,288人民元(約9万4,000円)、「6プラス」が6,288人民元と予測されている。

 鴻海は、中国での発売に向け2日前の8日までには出荷したい考えとされる。iPhone6は既に販売中の世界29カ国・地域で人気が高く、調達台数が従来機種と比べ旺盛なこともあり、鴻海の業績は12月まで高水準を維持する見通しだ。外資系証券会社は、9月連結売上高は前月比3割増の3,500億台湾元(約1兆2,600億円)と単月の過去最高を更新し、下半期の売上高は前期比35%増、利益は倍増すると予測した。

アップル新製品続々で恩恵

 アップルは12月にはパソコンおよびタブレット端末の「iPad Air」、「iPad mini」の新機種を、来年2月14日までには腕時計型ウエアラブル(装着型)端末「アップルウオッチ」を発売するとみられ、3四半期連続での新製品投入に、鴻海以外のサプライチェーンも恩恵を受ける見通しだ。

 アップルウオッチの受託生産については、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)が独占受注したとの観測が浮上しており、来年1月から量産を開始するようアップルから通達があったとされる。クアンタは受注観測を含め、「ノーコメント」としている。

 ただ、来年の出荷に向け、組み立てを手掛ける常熟工場(江蘇省)では9月から従業員を大量に募集しているとされ、1月の量産時期には常熟工場の従業員は数倍の4万人規模に達する見通しだ。

アップルウオッチ出荷、上方修正

 アップルウオッチは、バレンタインデー商機に向け発売されるとされ、iPhoneとの互換性を武器にiPhone6の購入者1~2割が買うとの予測が示されている。iPhoneの年間販売台数を1億7,000万~1億8,000万台とすれば、アップルウオッチは最大3,600万台売れる計算だ。クレディ・スイス証券のアナリストは、iPhone6の売れ行き好調を受け、クアンタの来年のアップルウオッチ受託生産台数を3,750万台に上方修正した。一方、クアンタ以外への組み立て発注について別のアナリストは、販売が一定規模に達してからになると予測した。

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